透明フィルムを使うことで立体的になった「グラタン皿の汚れ」が、ベロンと取れる様子が感覚的にわかる。買い物客は3~7秒の短時間で購買決定を行うと言われる中で、商品特長が瞬時に伝わる店頭ツールと言える。
店頭マーケティングの最も有名な概念のひとつに、プロクター・アンド・ギャンブル社が提唱した「FMOT(First Moment ofTruth)」がある。「真実の瞬間」を意味するこの概念は、「消費者は店頭に陳列された商品を見て、最初の3~7秒で魅力的か見定める」という購買行動を表したものだ。買い物客は事前にマス広告などを参考にしつつも、最終購買決定を店頭で行っている事を示している。「FMOT」の発表後、店頭マーケティングの重要性が広く認識された。
店頭ツールは、売り場での3~7秒間でいかに商品の魅力を伝えるかが使命となる。マス広告やウェブ広告などと異なり、二次元の表現だけでなく立体構造や光、音、匂いなどのギミックを駆使して、買い物客の五感へ訴えかける事が重要だ。ツールを企画する担当者は、これらの表現を駆使して、瞬時に商品の魅力を伝える方法を日々考えている。
このような店頭ツールの企画において ...
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