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農村で本気のフレンチ、年3万人が訪れるレストラン

花農場あわの

栃木県鹿沼市にあるハーブ園に、多くの人が訪れる。立ち上げたのは、地元農家の8人の女性たちだ。

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栃木県鹿沼市にある農家レストラン「花農場あわの」。採れたての野菜やハーブを使った料理、ハーブ園散策を楽しめる

ドライフラワーづくりが趣味の8人の女性たちが、“スローフード、スローライフの農家レストラン”を生み出した。栃木県鹿沼市粟野の生活改善グループ(現:全国生活研究グループ)の代表を務めていた若林ふみ子氏は、ドライフラワーに使うハーブを育成するうち、「ハーブを使った料理を味わってもらいたい」と考えるようになった。「ハーブの魅力は、その香り。活かすなら、フレンチやイタリアンだと思いました。でも、誰もそういった料理をつくったことがなかったんです」

人を魅了するためには、プロの味が必要だと考えた若林氏。県の農村振興課に相談したところ、フレンチシェフ・音羽和紀氏を紹介された。

「『料理を教えてください』と直談判したら最初は困惑気味……。私たちの思いを伝えたくて、『土地を見に来て下さい』とお願いしました。結果的に、この風景を気に入っていただき、『一緒に頑張りましょう』と言ってもらえたんです」

1997年に「花農場あわの」設立準備会が発足。1年間、メンバーは交代で音羽シェフのもとに通った。午前中は農作業、午後は料理の毎日だった。

「やりたい! という強い気持ちがすべて。前だけを見ていましたね」

また、家族の反対もあった。理解を得るために、オープン間近のレストランに家族を招き、メニューを試食してもらった。家族にも、目標集客数やメニュー単価など、具体的な数字を示しながら事業計画を説明。「このおいしさなら、いける」と最終的に全員が賛成してくれたという。

地元テレビ局や新聞社などに直接電話し、PRしたことで注目を集め、1年目の来客数は2万人を記録。田園が広がるばかりの土地に、これだけの人を呼び込んだのは、“ここにしかない価値”が認められたからだろう。

レストランの来客が減る冬季は、ドライフラワー販売で安定した収入を確保。ドライフラワーの体験教室も随時開催中だ。

今では、年間3万人が花農場あわのに訪れる。毎朝欠かさず行うミーティングでは、客の要望や新メニュー、その日に出すハーブティーの配合まで、みんなで話し合う。月に1度は音羽シェフのもとへ行き、味のチェックや新メニューを相談。田舎の素朴さを売りにする農家レストランも多い中で、「本物」へのこだわりが、花農場あわのの成長を支えている。

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花農場あわの 
代表取締役 若林ふみ子氏

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