「小粒でもぴりりと効く」アイデアがダイレクトメールの持ち味。一つひとつは使い慣れた表現手法であったり、ダイレクトメールには一見使われないような素材であったりしても、組み合わせ次第で新しい装いになる。予算を抑えながらも、独自の着眼点を持ち、プロモーションアイデアに昇華させた事例を厳選して紹介する。


(左)自社の資産を組み込む
携帯電話事業者ならではのテクノロジーをグリーティングカードへ搭載。アナログなカードというメディアを介すことで、その技術も光る。これが電話会社以外の企画だったら、単に予算を食う施策だっただろう。自社事業をどう生かすか、がポイントだ。
「今日は○○さんの誕生日です」─とFacebookで通知が来れば、ほぼ反射的に「おめでとう!」と返されるやり取り。ソーシャルメディアの発達で、日常のちょっとしたお祝いを気軽に送れるようになった一方、心を込める手段としては乏しくなっているのかもしれない。そこで英・携帯電話会社O2(オーツー)は、誕生日やクリスマスなど、ちょっとした機会に言葉を添えて贈る「グリーティングカード」に着目。スピーカーと無線ユニットを内蔵した特別製のカードを制作、配布した。受け取った人がカードを開くと …
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