2015年3月期テレビ通販売上高で在京キー局でトップを獲得したディノス・セシール。2年連続2ケタ成長の理由は、テレビの原点、「情報屋」発想という。まずは「売る映像」の雄に学ぼう。
「腹部への使用シーン」が印象的な、家庭用エステマシン「アセチノスリムタップ グランデ」。戦略商品のひとつで、YouTube広告も実施。再生回数は75万回を突破した。
─2015年3月期は前年比16.6%増で、在京キー5局でもトップの結果となりました。好調の要因は?映像づくりの方針に変化はありますか。
“モノ売り”をやめたら、モノが売れるようになった─。逆説的ではありますが、本当のことです。自分たちをこうとらえ直したことが、2年連続で二ケタ成長ペースに乗れたことにつながっていると考えています。
では、私たちは一体何になったのか。それは“情報屋”です。モノを中心に考えるとモノの説明に終始してしまいます。例えば材質や機能などスペックを、“モノ売り”として話すのと、“情報屋”として話すのでは視聴者の反応が異なる。
皆さんはテレビをつける際、どのようなことを期待するでしょうか。きっと意識せずとも、「新しい情報」を求めるのではないかと思います。
ニュースはもちろんですが、バラエティ番組でもドラマでも同じ。見たことのないものを見たい、そういう期待があるはずです。
ですからテレビ通販でも、モノの押し売りではなく、新しくて役立つ情報としてお届けしよう、そう方針を定めたのです。それが“情報屋”ということです。
ダイソンの掃除機はメーカーを訪れて撮影。スマートフォンでの視聴を意識した画面構成で、シンプルな背景で見やすくした。放送では紹介しきれなかった情報も追加。
年間カレンダーで考え抜く
─企画法など具体的に変えた部分は。
最も変わったのは、「1年間全体で商品を考える」ことですね。1年分の番組カレンダーを用意し ...