「リボンの騎士」「うる星やつら」「海月姫」といった、多くの人々を魅了してきた名作漫画とアナ スイとのコラボ。その実現に至る経緯と成果を探った。
ポップアップストア目当ての行列が一時100人近くに
魔夜峰央さん作「パタリロ!」の顔出しパネルや、高橋留美子さん作「うる星やつら」のラムちゃんが飛び回る、アナ スイのポップアップストアは、店内を見回すだけでも面白い。
困難な企画を実現させた強力なコアアイデア
ファッションブランドANNA SUI(アナ スイ)と漫画のコラボレーションキャンペーン「ANNA SUI×7MANGA」。そのポップアップストアが、2015年5月から9月まで、伊勢丹新宿店、ラフォーレ原宿、名古屋パルコなど10店舗で開催されている。
各店舗では、手塚治虫さんの「リボンの騎士」「ユニコ」、高橋留美子さんの「うる星やつら」、東村アキコさんの「海月姫」などが描かれたトートバッグやクリアポーチ、Tシャツといった限定グッズを販売。店舗内装にも各漫画のキャラクターパネルなどが設けられている。
主催したのはアナ スイとライセンス契約を結び、バッグや財布を製造・販売するクイーポ。今回のコラボは同社の創業50周年を記念したものだ。クイーポの店舗運営開発部 係長 国崎絢子氏は、「この機会にアナ スイと面白い、楽しいことができないかと考えました」と話す。
アナスイファンの年齢層が上がっているという課題に着目し、若者を中心に幅広い世代にアナ スイをより知ってもらうため、アートを切り口に漫画家やクリエイターとコラボする企画が生まれた。
「ただ、アートがテーマだと広すぎたため、漫画に絞りました」。社内外から「心に残る漫画」を聞き、それをもとに依頼をかけていった。「正直、実現できる自信はなかったのですが、どの方も“アナスイなら”と快諾してくれました」。
気付けば、手塚治虫さん(リボンの騎士/ユニコ)、池田理代子さん(ベルサイユのバラ)、高橋留美子さん(うる星やつら)、魔夜峰央さん(パタリロ!)、矢沢あいさん(Paradise Kiss)、東村アキコさん(海月姫)という顔ぶれが揃った。
ファンが思い切り楽しめる店舗づくり
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