ユニークかつ効果的なプロモーションを展開する企業のトップに、どのような視点で販促を考え、展開しているのかを聞く。

飛雁閣は高級点心を製造する亜細亜食品の直営店。中国料理レストランでありながら、店内は西洋料理のレストランのような雰囲気。高級レストランは室内の明かりを落としているところが多いが、天井のシャンデリアが明るく店内を照らす。料理、サービス、店舗デザイン、マーケティングなど、経営全般にわたり他店とは異なるオリジナル路線を貫いている。安倍首相や政府、財界の要人をはじめ、社会的に成功を収めた人たちが頻繁に来店する。
亜細亜食品 代表取締役 藤本飛呂氏(ふじもと・ひろ)
1991年に来日し、2000年に高級点心の製造・卸販売を行う亜細亜食品代表取締役に就任。2008年に同社の直営店である飛雁閣を銀座に出店した。同店が目指すのは「世界でもっとも理想的な中国料理店」だ。「食事とは満足感をゴールとした総合芸術」が藤本氏の考え。料理とサービスのクオリティをさらに高め、将来はシンガポールやモナコなど海外に支店を出すのが目標だ。
健康に配慮した「低糖質」の中国料理


西洋料理スタイルで提供する「低糖質」の料理
飛雁閣の料理は、選び抜いた食材を使い、美味の探求と健康への配慮をともに追求している。中華料理でありながら、前菜からデザートまで一皿ずつ西洋料理スタイルで提供されるのが特徴。写真は、フカヒレ姿煮(オリジナルオイスターソース)(上)、吉浜産蝦夷干し鮑(左下)、天然有頭エビのフレッシュフルーツソース添え(右下)。
高級レストランが集積する東京・銀座。飛雁閣は広東料理をベースに、食材や調理方法にこだわり抜いた料理と、洗練された接客サービスを提供し、政界、財界、芸能人にもファンが多い中国料理レストランだ。
フカヒレの姿煮をメインにして、薄皮北京ダックやアワビのクリームソース煮、松阪牛の中国風ステーキなどで構成されるディナーコースは、飛雁閣の人気メニューのひとつだ。提供する酒類は極上の紹興酒「飛雁酒」だけではなく、厳選されたワインも豊富に取り揃え、ソムリエがサービスする。
また、食品製造の安全を確保するための管理手法HACCPを取得しており、飛雁閣によればレストランでのHACCP取得はアジア圏では初めてだという。
飛雁閣の料理の特徴は「低糖質」であるということ。従来の中国料理のイメージである“脂っこさ”は、飛雁閣の料理からは感じられない。健康への配慮とおいしさとの両立とを徹底的に追求して料理を提供している。
飛雁閣ファンの常連客が新規顧客を連れて来る
飛雁閣は今年オープン7周年を迎える。広告については、店舗のオープン当初は大きな予算を使ってさまざまなメディアに出稿し、認知を広めていったというが、最近は …