機能性表示の緩和で、各社商品パッケージのキャッチフレーズや、ネーミングに趣向を凝らす気運が高まりそうだ。では、いざ店頭に並べられたとき、ライバルに差をつけるフレーズはどのように考えればいいのか。その勘どころを、さまざまな企業・商品のネーミングを手がけたコピーライターの斉藤賢司氏に聞いた。「なぜこれがよいのかを常に言語化するよう心がけている」と話す斉藤さんの考え方は、社内で企画を通す際や、商談時のプレゼンテーションでも役に立ちそうだ。
機能性表示ができるようになると言っても、本当に機能だけで勝負できる商品は、そんなに多くはありません。画期的な機能であれば、それだけでも需要が生まれるのでしょうが、往々にして、似通ってしまう。機能をただ打ち出すだけで「すごい、欲しい」とは言ってもらいづらい。それが現実だと思います。
そこで必要となるのが、機能を伝わる言葉に置き換える「翻訳作業」です。では、どうやって翻訳すればいいのか。ちょっと、恋愛に例えて考えてみましょうか。
僕たちはいま、「付き合ってください」「結婚してください」と、自分を売り込もうとしています。機能性表示の緩和で、「カラダのココに、こんな効果がある」と言えるようになったのは、つまり、いままでより具体的でナマナマしい情報が出せるようになった、ということですよね。恋愛で言えば、「年収」や「学歴」「勤め先」を言うようなものです。あるいは …
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