登壇者右からJTBコーポレートセールス コミュニケーション事業マーケティング局長 宮寺敬之氏、JTB グループ本社事業創造部中国・アジアマーケティング事業推進室 室長 原田 亮氏、プロデューサー 米川良隆氏
旅が切り口の販促に好機
訪日旅行者の購買力に期待が高まる一方で、いざ訪日旅行者の受け入れ体制を整え、集客施策を打とうとしても壁にぶつかっている販促担当者もいるだろう。「外国人旅行者の価値観を把握できていない」「自社の認知を上げるために、どんなメディアが最適なのか」。JTBコーポレートセールスでは、そうした悩みに応じた訪日外客マーケティング事業を展開する。
その内容は訪日旅行者のインサイト調査からECサイトの運営支援、Wi-Fi敷設サービス、SNSを使ったブランディング、旅行会社ならではのセールスプロモーションなど幅広い。100年以上外国人旅行の誘致をしてきたJTBグループは、旅行前、旅行中、旅行後の各動線上で訪日旅行者と接点を持ち、世界約500拠点、約4000社以上の旅行会社のネットワークがある。これらをフルに生かし、コンサルティングからプロモーションまでワンストップで提供できるのがJTBコーポレートセールスの強みだ。
訪日旅行者の心をつかむには
日本政府観光局 統括役 小堀 守氏
同社は11月13日、訪日旅行者のプロモーション支援を目的に東京・虎の門ヒルズで無料セミナーを開催。第一線で活躍する有識者や実務家が、訪日旅行者市場について講演し、約250人が来場した。
第一部では、日本政府観光局(JNTO)統括役の小堀守氏が登壇。訪日旅行の拡大と観光立国実現が、日本のイメージ向上や雇用増になることを踏まえた上で、観光庁でのマーケティング戦略本部設置など政府の推進体制やJNTOにおける日本ブランド構築の取り組みを紹介した。「訪日旅行のFIT(個人旅行)化とリピーター化が進んでおり、高い満足をもたらす旅行の質が欠かせない。観光事業者にとどまらず、オールジャパンで親しみやすく、きめ細やかなサービスを提供し、心をつかむことが重要」と指摘した。
第二部では、JTBコーポレートセールス コミュニケーション事業マーケティング局長の宮寺敬之氏が「訪日外国人旅行者から選ばれるブランド・売場とするための絆づくり」をテーマに講演。「いい商品をつくるメーカーと、訪日旅行者の満足度を高める事業者、そして地域・国による受け入れ体制の整備の三位一体が成功の鍵。日本の魅力を共に世界に売り込む仲間を増やしたい」と会場内に呼びかけた。また旅行者が旅行を検討し始めてから、観光・宿泊・買い物を経て、帰国してSNSで拡散するまでの行動や心理を整理したマップを提示。それぞれの接点で、旅行者がどういう情報を頼りにしたくなるかを考え、施策を打つことが重要だと話した。
講演の後半では、JTBグループ本社事業創造部中国・アジアマーケティング事業推進室 室長 原田亮氏 ...