味の素「TossSala」やキッコーマン「うちのごはん」など、ヒット商品の商品開発やパッケージ開発に働く女性の視点を加えるマーケティング&コンサルティング会社、イー・ウーマン。代表取締役社長として働く女性の視点から数々の企業の課題解決に取り組んできた佐々木かをり氏に、自身の買い物について、そして働く女性の購買傾向について聞いた。
価値観やライフスタイルが多様化するなか、「ものづくりやコミュニケーションにはダイバーシティ=視点の多様性が大事」だと話す。
─どんなきっかけで買い物をしますか。
服の場合は特に、年に数回、「この日は買い物をする」と決めて買いに行くことが多いですね。街をぶらぶら歩きながら好きなものを探すとか、雑誌で気になった商品を買いに行くといったことができる時間が今はあまりないんです。
では通常は何をきっかけに買うのかというと、私の場合は二つあります。一つは、信頼する人が使っていたり、「これ、いいよ」と勧めてくれたりしたもの。そしてもう一つは、偶然立ち寄った店での出会い。店員さんの印象、商品品質、デザインなどが気に入って買うことはあります。
買ったものではありませんが、知人の家で聞いて気に入って選んだものもあります。インターネットラジオです。スイスに住む友人の家を訪ねたとき、朝晩の食事時にとても素敵な音楽が流れていたんです。朝はクラシックで、夜はジャズ音楽。聞けばインターネットラジオだと言うので、帰国後早速パソコンとスマートフォンにダウンロードした無料アプリで聴くようになりました。
信頼する知人が選んでいたラジオ局なので、他局と比較することなく毎日満喫しています。
さらに、私がこのインターネットラジオをフェイスブック等で紹介したところたくさんの人が聴き始めたようです。私のことを多少なりとも知っていたり、注目してくださっている方々だからこそ、私が勧めるインターネットラジオにも興味を持ってくださったのだと思います。情報への興味と発信者への信頼が相まって、初めて、情報は伝播するものなのではないでしょうか。
もちろん、知らない方が発した情報でも、取り入れたくなるときはありますよね。ただそれは、その情報に触れる前から関心のあったモノだと思うんです。例えば …