原宿・表参道では、春節の時期にショッピングキャンペーンを実施。エリアの魅力の告知と、外国人観光客が街歩きを楽しむための仕掛けづくりに力を入れる。

Tokyo Grand Shopping Weekの様子。写真右上から時計回りに、街頭案内コンシェルジュ、臨時観光案内所、店頭POP、街頭ストリートバナー、表参道ヒルズでのキャンペーン告知、ステージライブ。
バーゲンセールで訪日客を集客
原宿・表参道の活性化に取り組み、約500店舗が加盟する商店街振興組合原宿表参道欅会は、2010年からインバウンド施策をスタート。観光客誘致の前に、まず行ったのは受け入れ体制の整備だ。経済産業省の補助を受け、中国人客の取り込みに必須の銀聯カードの端末を300店舗に導入。さらに飲食店のメニュー翻訳や指差し会話シートの制作など、店員が外国語を話せなくてもストレスなく買い物できる環境づくりを目指した。
12年からは毎年、原宿表参道エリア全体で、中国の祝日・春節の時期に加盟店舗が連携したキャンペーンを実施。14年1月23日~2月5日に欅会が主催、東京観光財団が共催、ビザ・ワールドワイド・ジャパンが協力した「Tokyo Grand Shopping Week」には、240店舗が参加した。
キャンペーンの目玉は、175店が参加のバーゲンセール。また1000円以上買い物・食事をした顧客には、スクラッチカードを渡し、当たりが出たら1万円の買い物券などをプレゼントする仕組みにした。さらに、けん玉や着物着付けといった日本文化を体験できるワークショップやライブ、街歩きツアーを実施し、体験企画で海外客の満足度を高めた。
キャンペーンに参加した顧客へのアンケートによると、中国、台湾、香港国籍の人が3割以上。個人旅行者が大半を占め、訪都回数が3回以上の人は34%、と訪日リピーターが一定数いたことが分かっている。
海外客と国内客を区別しない

原宿・表参道でしかできない50のこと
タイムアウト東京と組んで作成したキャンペーン公式リーフレット「50things to do in Harajuku and Omotesando」。同メディアの編集が加盟店を選んで掲載した。渋谷区・新宿区・港区のホテルや、路上にいる街頭案内コンシェルジュが配布した。
多店舗が参加している背景には ...