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「進撃の巨人」 人気アニメ × 販促のパワー

『進撃の巨人』『ONE PIECE』『エヴァ』キャラクターパワーの違いは?

陸川和男(キャラクター・データバンク 代表取締役社長)

『進撃の巨人』を起用した企業の事例を分析すると、プロモーション効果が表れているのが分かるが、それを支えるアニメの魅力はどこにあるのか。キャラクター・データバンクの陸川氏が、他の人気作品との比較をふまえキャラクターパワーを分析する。

    『進撃の巨人』タイアップキャラクターとしての3つの魅力

    1. サブキャラクターも含めた登場キャラクターの魅力

    2. 謎や伏線が多い、考察しがいのある物語性の魅力

    3. 作品に厚みや深みを与える台詞の魅力

残酷描写を凌駕するアニメの魅力

ここ2、3年、広告販促に、ハイターゲット層向けのアニメキャラクターを起用する機会が増えている。当社の調査では、2011年は、キャラクターの販促起用のうちハイターゲット向けアニメキャラクターは全体の19.5%であったが、13年は24.7%に増加。消費者の嗜好性やメディアの多様化により、マスを捉えることが難しくなる中で、ターゲットに確実にリーチできる手法、消費者との共通言語として、ハイターゲット向けアニメの活用が増えている。

13年から14年にかけ多くの企業が採用しているのが『進撃の巨人』だ。講談社発行の『別冊少年マガジン』09年10月創刊号から連載がスタートした、マンガ家・諫山創のデビュー作。突如出現した圧倒的な力を持つ巨人と、襲撃を受けながらも抗い続ける人間の戦いを描いたファンタジーマンガだ。13年4月からテレビアニメが放送されると、原作未見の消費者の間で、その衝撃的な内容が大きな話題になり、一気に人気が拡大。12年のテレビアニメ化発表前の段階でのコミックスの発行部数は1000万部だったが、発表から放送を経た現在は、既刊14巻までで累計4000万部を突破した。

しかし『進撃の巨人』は、通常のヒットキャラクターに見られるように、アニメ化当初から企業タイアップが引手あまただったわけではない。ネックの一つは…

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