
電通アニメ部がアニメファン向けイベントで設置した高さ約4メートルの超大型巨人バルーン。「劇中登場人物のコスプレーヤーも配しSNSで拡散されました。現在バルーンは、タイアップ企業の販促や、国内外のアニメイベントでも使用されています」(電通テック コンテンツ・ソリューション部 岡田大将氏)。
アニメ『進撃の巨人』が放映されたのは2013年4月からの2クール。関東地区ではTOKYO MXでアニメ番組の新枠を切り開いての放映だった。「23時半開始と深夜アニメの中では時間が早いのは従来のアニメファン以外にもターゲットを広げるため」。こう話すのはアニメ出資社である電通のアニメ部今井陽介氏。同部ではアニメ化を盛り上げるため放送直前に「アニメコンテンツエキスポ」でブースを出展。超大型巨人の頭部(実寸大)のバルーンを制作し、アニメファンを沸かせた。
「さまざまな企業とのタイアップも、作品の人気を押し上げる要因」と今井氏は分析する。テレビCMや店頭などで、キャラクターの露出が増えれば、アニメの認知度向上にもつながる。だがアニメ放映前の企業の反応は芳しくなかった。ダジャレやこじつけでセールスもし、ほとんど相手にされなかったという。その後、放映開始から1カ月を過ぎる頃、アニメのクオリティの高さが評価され状況は一変。作品の人気とともにタイアップの問い合わせも増え始める…
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