JRAと『進撃の巨人』がタイアップしたムービー仕立てのゲーム「進撃のジャパンカップ」。2013年11月にJRAの特設サイトで公開し、続いて13年12月にはコンテンツ内容を拡充し「進撃の有馬記念」を展開。ゲーム公開中の特設サイトへのアクセス数はJRAの試みの中で過去最高を記録した。

©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
中山競馬場に出現した超巨大バルーン。『進撃の巨人』を知らなかった競馬ファンの興味も大いに喚起した。
アニメの馬上での疾走シーンを競馬に見立てるアイデアに着目
JRAは2013年11月24日のジャパンカップ開催に向け、公式ウェブサイトで「進撃のジャパンカップ」を公開した。動画仕立てになっており、『進撃の巨人』主人公エレンらが東京競馬場でのレースに挑むというストーリー。プレイヤーはエレンとなって、レース中の二つの勝負どころで出てくるゲームに挑戦。ゲームクリアの可否によってレース展開が変わり、結果も変化する。
動画の台本や競技場など背景イラストはオリジナルに書き下ろされたものだが、馬上のエレンや調査兵団、そしてレースの相手となる巨人達の動画は、『進撃の巨人』のアニメファンには馴染みのシーンを流用している。実況は、JRAの実況中継を実際に担当するラジオNIKKEIのプロのアナウンサーを起用する徹底ぶりだ。
JRA 接客事業室 お客様サービス課の工藤亜里氏は、「JRAでは、広報・宣伝活動についても、透明性・競争性を確保するために、予算を提示した入札制(総合評価方式)を導入しています。今回の目的は、競馬未経験者をメインターゲットに、ウェブ上で『ジャパンカップ』と『有馬記念』を話題化したいというものでした。『進撃の巨人』とのタイアップ企画を採用したのは、何より話題化という視点から、アニメのキャラクターが馬に乗って疾走するシーンを競馬に見立てるという企画アイデアが際立っていたこと。またコンテンツが若年層に爆発的に支持を得ていること、ファン層がインターネットと親和性が高いことが決め手となりました」と話す。

ジャパンカップは国際レースのため、「進撃のジャパンカップ」の出場者も「日本のエレン・イェーガー」「イギリスの女型の巨人」などとし、原作アニメにはない国籍を創出した。
投票1位は予想外の結果
続編動画でさらに話題が拡散
東京競馬場で開催の第33回ジャパンカップが終わり…