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「買う」5秒前2

贈りものをしたいワタシ

草場滋

ネームボトルキャンペーンは、“誰か大切な人のためにコーラを買う”という新たな需要形態を生みだした。
イラスト:高田真弓

9月下旬、日本のCM界の権威、ACC CM FESTIVALの受賞作が発表された。グランプリ(テレビCM部門)は、小栗旬が桃太郎を演ずる「ペプシNEX ZERO」。まるで映画の予告編を思わせる世界観で、鬼に挑むコピー「自分より強いヤツを倒せ。」が、暗に王者コカ・コーラに挑むペプシを思わせる演出になっている。クオリティも高く、グランプリに相応しい作品だ。

しかし、である。それで顧客がペプシを選ぶようになったかと言うと、それは別の話。現代広告の父・デイヴィッド・オグルヴィの言葉を借りれば、「ある製品の販売を増大させるベストの方法は、その製品を改良することだ」─つまり、いくらCMが魅力的でも、商品自体に変化がなければ、顧客はなかなか手にとらないってこと。残念ながら、ペプシが先のCM効果で爆発的に売上げを伸ばしたという話は今のところ聞こえてこない。

一方、そんなペプシがライバルと位置付ける王者コカ・コーラ。かのブランドが世界中で展開する「Share a Coke」なる広告キャンペーンが今回の主題である。

発想自体はシンプルだ。コカ・コーラのボトルのラベルに、人の名前を入れる─それだけ。最初に行われたのは2012年のオーストラリアで、同国のポピュラーな名前トップ150をボトルに記載し、屋外広告やSNSで告知したところ、わずか3カ月で若年層の消費が7%も増加。同年のカンヌライオンズのゴールドも受賞した。

同キャンペーンはその後、世界各国で開催され ...

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