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トップの現場力

数年後のお客さまは「今日の接客」によってつくられる

コメ兵 代表取締役社長 石原卓児

店舗とオンラインストアで時計やジュエリー、ブランドバッグや衣料品など年間160万点の中古ブランド品を取り扱うコメ兵。2014年3月期の売上高は前期比17.0%増の402億1200万円。EC掲載の商品を実店舗に取り寄せ実際に見てから購入できたり、実店舗に在庫が無い場合にタブレットを使って取り寄せができるなど、オムニチャネル化にも積極的に取り組む。現場の「目利き」と「接客力」が好調な業績を支えている。

コメ兵 代表取締役社長 石原卓児氏(いしはら・たくじ)
1972 年生まれ。愛知県出身。96 年ヨドバシカメラ、98年コメ兵入社。カメラ売場、時計売場の責任者を経て有楽町店店長、新宿店店長、営業企画部長、WEB事業室長などを歴任。2011年常務取締役、12年代表取締役副社長、13 年代表取締役社長に就任。高校時代はラグビー部の主将。座右の銘は「One for all,all for one.(一人は皆のために、皆は一人のために)」

貴社にとっての現場力とは?

当社における現場は、売り場や買い取りセンター、ECサイトなど、お客さまとの接点となる場所です。お客さまにわざわざ足を運んでいただくには、期待される以上の満足を提供できるかどうかにかかっています。当社の現場力は、それを提供できる力だと思います。商品知識、接客力、電話対応を行うオペレーターの対応力といったすべてが現場力です。

スタッフの現場力を磨く方法は?

新入社員は入社後、まず売り場に立ってもらいます。どの商品の人気が高いのか、どれくらいの価格帯ならお客さまの興味をひき実際の購買に結びつくのか。そうした感覚を身に付けてもらいます。当社商品は新品ではありません。約8割は中古品です。また一見、同じように見える中古ブランド品も年式によってバラエティーがあります。さまざまなブランドを扱うので、相場感覚を磨かねばなりません。お客さまとの会話の中から、ニーズを察知する洞察力も必要です。

当社で最も重要なバイヤーの教育は、本部に所属するバイヤー教育を専門とするベテランバイヤーが指導にあたります。教育プロセスはシステム化していて、バイヤー候補の新人は半年から1年かけてバイヤーとしての経験を積んでいきます。

しかしバイヤーは、買い取り業務のほか、必ず売り場で接客にもあたります。お客さまとのコミュニケーションの中で、顧客ニーズを汲み取る感覚や、お客さまが買うか買わないかというボーダーラインを見極める目を鍛えていきます。

今、相場価格はインターネットの検索ですぐに分かります。しかし、同じ価格でも、高い・安いといった感覚はお客さまごとに違います。

ある商品が1万9800円だったとすると、それを安いと思って買ってくださるのか。高いけれど綺麗だから買おうと思ってくださるのか。お客さまの価値観は常に一定ではありません。そういったことを察知する感覚は、売り場と買い取り業務の両方の経験の中で培われていきます。それを見極める目があってこそ、買い取り価格を決めることができるのです。

またジョブローテーションで何年かに1度、担当部署の配置転換を行っています。

異動は、時計担当からバック担当に異動することもあれば、本部の管理系の部署でキャリアを積んだ後で売り場に異動するケースもあります。逆に、売り場で買い取りや販売に携わっていた人が…

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