女性向けレッグウェアやインナー、服飾雑貨などを扱う製造小売業のチュチュアンナ。2013年7月期の連結売上高は、前年比108%の223億1300万円となり、10期連続増収、海外店舗も勢力的に拡大中だ。「商品の良さは、センスある売り場があってはじめてお客さまに伝わる」と話す上田利昭社長に、現場力について語ってもらった。
チュチュアンナ 代表取締役 上田利昭氏 (うえだ・としあき)
1945年、和歌山県生まれ。68年、ニチイ(現イオングループ)に入社。同社で5年半、靴下を担当。73年、独立し靴下卸業「有文商店」を始める。79年、チュチュアンナを設立、代表取締役に就任。婦人靴下の卸売を続けながら94年小売業に参入、2001年にはインナー事業をスタート。09年には海外にも進出。現在に至る。
貴社にとっての現場力とは?
チュチュアンナにとっての現場力で最も重要なのは「顧客満足」だと考えています。そのために必要な要素は、「挨拶と笑顔」、「ビジュアルマーチャンダイジング(VMD)」、「発注力」の三つがあると考えています。
「挨拶や笑顔」にはその人の心が表れます。来店されたお客さまに気持ちよくお買い物をしていただけるように、スタッフが明るい挨拶でお迎えすること、笑顔の接客を徹底しています。また店内は商品や販促物、ディスプレーを通して、お客さまがワクワクするような空間となるよう演出しています。その基礎となるのが、掃除や整理整頓です。
そして挨拶や笑顔、VMDとともに重要なのが「発注力」です。ファッションビジネスでは、特定の商品が急に流行り始めることがあります。流行の兆しをいち早くキャッチして、お客さまが今ほしい商品を常に準備しておく、それが発注力です。
これら三つの要素がそろうことで、お客さまに、チュチュアンナで買い物をするのが楽しい、また行きたいと思っていただけるような「顧客満足」を提供する店づくりができると考えています。
それを実現するために、社員の方々をどのように教育されていますか。
年に一度、店長合宿を実施して ...