O2O、オムニチャネルといったデジタルの活用に注目が集まるが、その後の店内施策の不備により、チャンスを逃していることも多い。ここでは、「顧客」の行動をしっかりと観察し、そこを起点としてさまざまな施策を見直す「行動観察」の基本と業務に取り入れるためのポイントを解説していく。
1.気づきから本質的インサイトを得る
行動観察から得られた多数の気づきを個々に検討し、それぞれに対するソリューションを考えるだけでも一定の効果は得られる。
しかし、店とお客さまとの間にある本質的な課題を知るためには、お客さまが行動に至る背景や気持ちについて、複数の気づきの関係性を検討し、分析する必要がある。
今回は、複数の気づきを分析することによる本質的インサイトの抽出方法について、その一例を紹介する。
2.気づきの類型化
写真1:気づきの類型化
最初に、得られた気づきすべてを再度見直し、お客さまの行動に対する解釈について、それが妥当であるか、ほかの解釈はないかについて再検討する。
この時点でいくつかの気づきに対するソリューション案が浮かんでくるだろう。それらは後々有効に使えることも多いので、書き留めておく。
気づきの再検討が終わったら ...
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