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シニアプロモーションの現場

シニアのファッション意識の変化に応じて活発化するGMS、百貨店の動向

文:流通ジャーナリスト 西川立一

カジュアルファッションを楽しんできた団塊世代

拡大を続けるシニアマーケットを狙い、ファッションの世界でも、商品開発やMD、売り場づくりにおいて、シニアシフトが進んでいる。

一昔前は、百貨店やGMS(総合スーパー)は、「ミセスファッション」というくくりで、中高年の女性の取り込みを図ってきた。百貨店は、「詩仙堂」をはじめとするミセス専用ブランドを、GMSも俗に「おばさんファッション」といわれるアイテムを展開、確実に取り込んできた。

しかし、団塊世代を中心に、いまどきの高齢者のファッション意識は大きく変わった。彼らは、1960年代のミニスカートやアイビールックの大流行、70年代のジーンズファッションやニュートラディショナルなどのブームを青春時代に体験、家族を持ってからも、カジュアルファッションを楽しんできた。これらの体験を活かして、いままでの高齢者とは異なる感覚で、ファッションを享受しようという傾向にある。

こうした変化を受けて、さまざまな取り組みがここ数年、活発化している。

イオンのシニア層向け衣料品売り場

イオンが2012年春から本格的に取り組んで展開しているのが、衣料品売り場「OTONAGI COLLECTION(おとなぎ・これくしょん)」。アクティブシニアを対象に、旅行やウォーキングなどライフシーンに合わせたコーディネートを提案、サイズバリエーションも豊富に展開したメンズとレディースの売り場だ。

イオンでは、シニア層向けに、着心地とデザインの両立を追求した商品を生活シーンごとに集めた売り場「OTONAGI COLLECTION」を展開。

レディースはPB(プライベートブランド)の「トップバリュプレミアム」と、デザイナー島田順子が手がけるイオン専用品の「パート2」を中心に構成されている。

トップバリュプレミアムでは ...

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