シニアの心に響く商品を開発しても、実際に売り場で商品を見てもらわなければ購買には至らない。今回は、シニアにも長年親しまれている「バスクリン」を中心に、売り場におけるシニアの視線の動きに着目。売り場で棚がどう見られているか、また、開発者の狙い通りに商品パッケージが見られているかを検証した。
ロングセラーブランドの「バスクリン」をはじめ、体の症状に合わせて提案する「きき湯」といった入浴剤の製造販売を行うバスクリン。
定番商品ゆえに流通による棚割りが固定化しており、「バスクリン」のように缶物と呼ばれる容量の多い商品は、棚の一番下に置かれていることが多い。腰痛や足腰が弱くなってきているシニアにとって、“しゃがむ”という行為は若い世代以上にハードルとなることがあり、機会損失なくいかに売り場で陳列するかが課題のひとつとなっていた。
そこでバスクリン協力のもと、固定化された商品の位置を変えることによるシニアの視線の変化を探った。まずは、通常の売り場を想定し、商品を配置。そして、(1)「バスクリン」と拡張ブランド「ピュアスキン」を上から5、6段目に置いた場合と、(2)「バスクリン」「ピュアスキン」を上から2、3段目に置いた場合の2パターンで計測した。
実験の結果 ...
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