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ダイレクトマーケティングのフロントライン

リアルの「売り場」をバーチャルで活性化

文:大広 ダイレクトマーケティング総合研究所 所長 松浦 信裕氏

常に顧客との接点にある小売業にとって、日々の店頭こそダイレクトマーケティングの現場と言える。今月はGMS改革を推進するイオンリテールで、デジタルシフト、オムニチャネル化へのチャレンジを陣頭指揮するオムニチャネル推進本部長、森永執行役員のインタビューをお届けする。

イオンリテール 執行役員 オムニチャネル推進本部長 森永和也氏(もりなが・かずや)

なんのためのデジタルか?

「コト・モノ・ネットを融合した」GMSの新たなモデルを標榜し、デジタルシフト、
オムニチャネル化の加速を課題として掲げていますが。

勘違いしていただきたくないのは、我々はお客さまに店舗に来ていただくことが第一義ということです。店舗に来ていただければ「楽しいサービスと充実した商品がたくさんあります」ということをお客さまにしっかり伝えたい。ですから「何のためにデジタルを使うのか?」と言われれば、一にも二にもお客さまにスムーズに店舗へ足を運んでいただくためなのです。

基本はモノ、サービスや接客を含めた店舗であり「それを体験していただくための手段」として、
ネットも含めた融合がある訳ですね。

その通りです。この価値基準に沿って、「撮って!インフォ」や「サウンドキャッチ」など従来のサービスを超えてさまざまなチャレンジを行っています。しかし、まだ始めたばかりなので、定量的な成果はこれからです。実験を繰り返しながら、改善を進めています。

それでもデジタル技術が顧客に良い影響を及ぼす事例も現れているのでは?

そうですね。例えば単に店頭にタブレットを置いても、それをお客さま自身が手に取って使うことはなかなかありません。しかし、そこに従業員が寄り添って画面を見せながら接客することによって ...

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