販売促進の専門メディア

           

マル秘公開 これがプロの企画書だ!

ラグジュアリーブランド「A」への若者向けキャンペーン提案

    自主オリエン内容

  • ターゲットは若い女性。
  • 高級ブランドのバッグや洋服などを好んで身に着けなくなった若者に、高級ブランドへの興味を喚起したい
  • 「彼女たち↔高級ブランド」の心理的距離を縮めるようなキャンペーンを実施したい
147_01.jpg

ADK ストラテジックプランニング本部 シニアプランナー
藤本耕平氏

1980年生まれ。一橋大学卒業。2002年、ADKに入社。入社から現在まで、12年間マーケティング業務に従事。担当クライアントは若者をターゲットとしたブランドが中心。ADK若者プロジェクトリーダー兼務。「ワカスタ」創設。外部セミナーの講演や雑誌記事連載、大学非常勤講師などの活動も実施。【受賞歴】カンヌ国際広告祭、スパイクスアジア広告祭ほか

プレゼントーク(1)

一昔前は、持っていることがステータスと感じるような存在であったラグジュアリーブランドですが、今では単なる「憧れ」や「かっこいい」では動く若者は少なくなりました。お金を消費する上で、非常にコストパフォーマンス(コスパ)を気にしますし、ファストファッションの普及により、安価でそれなりのおしゃれを楽しめるようになったことも若者のラグジュアリーブランド離れの原因として挙げられます。また、「人よりも目立ちたくない」「おしゃれもヒトヒネリくらいがちょうどいい」といった若者特有の価値観からも、高級ブランドに対して、価格に見合う価値を感じていない若者が多いというのが現状です。

    ポイント

  • 依頼されたお題に対して、何が原因なのか、実際の生声も活用しながら、リアリティをもって課題を整理。

プレゼントーク(2)

従って、このキャンペーンでは、ターゲットである若い女性たちに、ラグジュアリーブランドの価格を支払ってもいいと思う「言い訳」をつくってあげることが成功のカギと考えています。現段階では、その価格に見合う価値を見出せていない彼女たち。なぜ自分がその価格を支払ってもいいのか、自分自身を納得させるだけの「言い訳」が彼女らを動かすポイントとなります。その上で重要なのは、彼女たちの生活の文脈に入り込んで「言い訳」探しをすること。ラグジュアリーブランドとターゲットの心理的距離は非常に遠いので、どれだけ彼女たちに共感される「言い訳」をつくれるかという視点で、今回キャンペーンをお持ちいたしました。

    ポイント

  • 今回のキャンペーンで何を目指すのかを端的に説明。課題に対して最も必要なポイントを提示して、プレゼンを聞く側の人にも同じ方向を向いてもらってから、キャンペーンの説明に入る。

プレゼントーク(3)

では、実際にどんな「言い訳」があればターゲットを動かす原動力になるのでしょうか?ラグジュアリーブランドを買った経験のある大学生に聞いてみると、「気分がアガル」ことに価値を見出している人が非常に多かったです。例えば、「ティファニーはかわいいのはもちろん、買った時のあの青い箱でテンションが上がる。あれで元はとった感じ」など、気分の高まりを感じたことで高額な消費に見合う価値を感じていました。また、「好きなバッグを持っていると1日がハッピーになれる」という価値で納得している人もいました。これらの声からも分かるように、彼女たちを動かす「言い訳」として、“気分がアガル”という視点は有力なようです。今回はその視点でキャンペーンを考えてきました。

    ポイント

  • 今回のキャンペーン目的達成のために、どの切り口が有効なのか、実際にラグジュアリーブランドを購入した若者の声を基に提示。

プレゼントーク(4)

若者たちは非常にコスパを意識した消費をします。デフレ環境下で育ってきた影響もあり、自分が支払った対価に対する見返りを重視します。だからといってお金をかけずつまらない毎日を過ごすということではなく、自分たちの工夫次第でどう最大限の高揚を手に入れられるかを考えています。だから、ただ漠然と「とりあえず海外旅行したら気分アガルね」ではなく、「海外に行かなくても、みんなでおそろいの服を着て出かけたら絶対テンション上がるよ!」といった思考回路なのです。彼らの気分の上げ方の一つとして、「衣装を工夫する」という手段が定着しています。このインサイトを利用して、ラグジュアリーブランドの存在意義を確立していきたいと思います。

    ポイント

  • 前頁で提示した切り口である「気分がアガル」を、若者たちが生活にどう取り入れているのかを説明。ここではラグジュアリーブランドというカテゴリーを超えた文脈での考察が重要。

プロの企画書ダウンロードサービスのご案内

※デジタル版のみ購読中の方は購読月の企画書のみ、ダウンロードが可能です
※該当企画書のダウンロード権限は、定期購読のご購入から翌営業日以内に発行いたします

無料で読める『本日の記事』をメールでお届けいたします。
必要なメルマガをチェックするだけの簡単登録です。

お得なセットプランへの申込みはこちら

マル秘公開 これがプロの企画書だ!の記事一覧

マル秘公開 これがプロの企画書だ!の記事一覧をみる

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する