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検索ワードから考えるクロスMD施策

モノとコト。「生活者の欲求」を両方おさえるには?

文:クックパッド トレンド調査室室長 中村耕史

クロスMDに求められる「ストーリー」と「根拠」

消費税増税や物価上昇の中、食品業界では生活者目線で旬な提案がどれだけできるかが一層重要になってくると言われている。クロスMD施策が店頭で実現されるまでには多くの人がかかわる。そのため、取り組みの実現には「目新しい」「面白そう」というだけでなく、根拠が求められる。

現在、クロスMD提案の根拠として広く用いられているのが、各種販促企画・売り場の状況・価格といったさまざまな要素の結果としての購買を捉えたPOSデータだ。言わばやったことに対する成績表であり、やらなかったことについての示唆は得られにくい。一方、商品購入や調理よりも前に行われる検索行動には生活者の「興味がある」ことが生活者自身の言葉で凝縮されており、より新しい提案への示唆が含まれやすいと考えられる。

本連載では、腑に落ちるクロスMD施策立案に役立つストーリーづくりと、その根拠として検索データを活用する方法を隔月でお伝えしたい。

「たべみる」でクックパッドでの検索行動を分析

クックパッドは月間延べ利用者数4134万人(2014年1月時点)、レシピ数160万品以上と日本で最も利用者の多い料理サイトだ。利用者は食べたいもの/作りたいものに関連するキーワードを入力することで、レシピを探し出す。これらのキーワードをオンライン上で気軽に分析できるツールが「たべみる」という食品メーカー、食品流通業者向けサービスだ。検索キーワードを地域や年代といった切り口で分析できるので、それを売り場の提案や商品開発などに役立てることができる。また、データは2009年から蓄積されているため経年変化も把握できる。例えば「カレー」の組み合わせ語を分析すると、以前は検索されていなかった「リメイク」というワード1位になっていたりする。そうした時代の流れを踏まえた分析も、ストーリー性のある提案には欠かせない。

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