そごう・西武は今春、バッグに入れて使う雑貨を集めた自主編集売り場「インザバッグ プラス」の展開を開始した。まずは基幹店である西武池袋本店、そごう横浜店、そごう千葉店に導入し、将来的には他店への拡大も視野に入れる。性年代別にフロアが分かれている百貨店において、オールターゲットを意識した品ぞろえで買い回りを促す。
導入1店目である西武池袋本店の「インザバッグ プラス」は3月5日、婦人雑貨フロアにオープン。「+(プラス)」をかたどったブランドロゴが、床面や陳列棚、床置き什器などのデザインに使われ、売り場の統一感を生んでいる。
インザバッグ プラスで扱う商品は常時400アイテムほどで、カテゴリーは「バッグインバッグ」「ステーショナリー」「デジタルグッズ」「イート&ドリンク」「キャラクター」の五つ。「百貨店では通常、これらの商品は異なるフロアで販売しているが、“バッグの中身”という切り口で一つの売り場に集めることで、これまで接点のなかった商品との出会いをお客さまに提供できる。また、フロア間の回遊を促し、買い回りにつなげる狙いもある」と、そごう・西武 自主商品部開発部 バイヤーの藤井 勝氏は話す。
売り場のコンセプトは、「バッグの中身は人それぞれ違う上、季節や年齢によってもニーズが変わるため商品提案の機会が多い」(同氏)という理由で決定。ヒントになったのは東日本大震災だった。「震災後、自主編集売り場で懐中電灯などの非常用品を販売したところ好評で、バッグに入れて持ち歩くアイテムには時代のニーズが反映されると感じた」