レンタル・シェア文化を浸透させるためのブランディング (後編)
必要なときに必要なだけ利用できる経済性や合理性が支持され、広がりを見せているレンタル・シェアリングサービス。車からファッション、スペース、スキルまでさまざまなカテゴリーでサービスが生まれている。ただ、なんとなく存在は知っているものの、一歩を踏み出すには至っていない生活者が多いのも事実。成長過程のサービスの最新プロモーションを取材した。
業界別販売促進
アベノミクス効果や消費税増税前の駆け込み需要などを背景に、今年度は順調に売り上げを伸ばしたリフォーム業界。こうした環境要因に加え、ネットを使った集客や、新築の展示場を活用したリフォーム需要の掘り起こし、自社の強みをうまく情報発信して差異化を図るなど、販促の取り組みが功を奏した側面もある。大手リフォーム会社の注力施策を聞いた。(取材・文 前田はるみ)
今年4月の消費税増税を前に、昨年から駆け込み需要で好調に売り上げを伸ばしたリフォーム業界。この駆け込み需要の活況を差し引いても、近年は「新築」「建て替え」に続き、「リフォーム」が選択肢に挙がるようになってきたのは大きな変化といえよう。
リフォームと一口で言っても、工事金額の大小、また外壁塗装工事からリビングの改装まで多種多様ある。リフォーム工事を請け負う会社もさまざまである。
今回は、ハウスメーカー系のリフォーム会社を取り上げた。総合的な技術力と提案力により、住む人のライフステージに合わせた間取りの提案など大型リフォームを得意とする。主なターゲットは、セカンドライフを楽しみたい50代以降の世帯である。
ハウスメーカー系といえども、最近はグループ会社のOB顧客だけでなく、一般顧客からの受注も強化する傾向にある。リフォームの見込み客をどこで見つけるのか、また自社の強みを生かせるリフォーム案件をどのように発掘するのか。各社の販促を取材した。
旭化成リフォームは、旭化成ホームズの新築住宅「ヘーベルハウス」のオーナーを顧客に持つリフォーム会社。外壁塗装工事、防水工事、太陽光発電の設置、お風呂やキッチンの改装工事などを請け負うが、その中でも受注拡大を目指すのが、改築改装など500万円以上の大型リフォームである。近年はこれらの大型案件の受注が順調に伸び、同社の売り上げを押し上げている。