訴求力の高い表現手段である動画コンテンツを活用し、商品への興味喚起や理解を促し、売り上げに結び付けるにはどうすればいいのか。動画を活用したウェブサービスに携わってきた楽天の盧 誠錫氏が、ECサイトにおける動画の役割を整理し、プロモーション全体を設計する際に、どのような視点でその内容や構成を検討すればいいのか、を解説する。
動画コンテンツで狙った成果をあげるために
自社製品ページや販売ページなどのウェブサイトで動画を掲載する際、みなさんは動画の内容・構成をどのように検討しているだろうか?
「ウェブ動画はいきなりクライマックスでいい」(ジェット☆ダイスケ氏)
これはユーチューブを舞台に活動する、動画による商品レビュアーのさきがけ、ジェット☆ダイスケ氏の言葉だ。
今やネットでの動画視聴は、多くのユーザーにとって身近なものとなり、スマートフォンでストレス無く動画を視聴できる環境が広がっている。そうした中で「動画」は、ECでの販売促進はもちろん、広告・宣伝の領域に至るまでネットマーケティング施策において欠かせない表現手段となっている。
米国では多くのECサイトに、もはや当然のごとく製品の紹介動画が掲載されている。イスラエルと米国を拠点にする動画サービスベンダー「SundaySky」の調査によると、2012年時点で既に米国の大手ECサイトTOP50の内、実に96%のサイトで動画活用が進んでいる。また、2011年にユーチューブが再生単価入札方式のインストリーム型動画広告サービス「TrueView」(5秒広告が表示された後、動画コンテンツに進むか広告の続きを見るかを選択)を開始したのをきっかけに、動画広告の分野も盛り上がりを見せつつある。