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販促NOW パッケージ編

ワインラベルにはなぜローカライズが要らないのか

小川亮(アイ・コーポレーション 代表取締役)

ミツバチの絵は、生産者であるジャン・リュック・コロンボ氏がデザインした。作り手の思いが込められたラベルデザインは、国ごとにローカライズしなくても強い訴求力を持つ。

「ワインのラベルはローカライズが必要なくていいですよね」。食品メーカーのデザインマネージャーと食事をした際に、そう言われた。

販売国ごとに、デザインを含め、商品を現地に合わせて変えていくことをローカライゼーションという。嗜好(しこう)や文化の差異を反映し、対象とする市場で受け入れられる形に変えて発売する。パッケージデザインも、色や商品名がその国にそぐわない、または別の意味を持ってしまうなどの理由から、現地に合わせたローカライズをしていく場合が多い。特に食品は各国の文化や気候の影響を受けるため、国境を越えて浸透していくのが難しい商品群だといわれている。

その中で、なぜワインは国ごとにデザインを変える必要がないのか。海外のワインが日本で販売される際に行われるのは、最低限必要な日本語表記を、裏面シールで追加する程度である。

理由の一つは、ワインのルールと商品を一緒に浸透させたことだろう。ラベル表記にはルールがあり、生産者はその遵守を求められる。消費者がワインについて知ろうと思えば、ぶどうの品種や産地、格付け、ヴィンテージなどの情報は一定のルールでラベルに表記されており、消費者側にもそのルールが共有されている。そのためローカライズが不要なのだ。しかもこうしたルールは、時代に合わせて進化している。EUにおけるラベルの表記法は2009年、より時代に適合した形に改訂された。

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