首都圏での移動に欠かす事のできない鉄道。その車内でスマートフォン等のモバイル端末を利用している人を見かけない日は無いだろう。こうしたモバイル端末の利用により、生活やメディアに対する意識は、どうなっているのか。首都圏生活者の移動における実態を紹介し、交通広告とモバイルの関係を紐解いていきたい。
求められるメディア環境の変化の正確な把握
昨今、生活者を取り巻くメディア環境は大きく変化し、広告媒体の価値を明らかにする事が必要不可欠となっている。特に、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末の急速な普及により、効率性や効果の面からインターネット上でのコミュニケーションが大いに期待され、ウェブ広告の台頭も見られる。特に外出先でも常に携行するモバイル端末は、言わずもがな移動というシーンで重要な役割を持つ。このような状況の中で、当社では、モバイルと交通広告の関係性をはじめとする生活者の移動実態解明のため、交通広告に接触する生活者情報の集積に取り組んでいる。
「10,000人調査」で分かる首都圏生活者の移動実態
1995年より3年ごとに当社オリジナル調査として実施し、大都市圏生活者の移動実態と生活意識やメディアに対する意識等を分析可能としているのが、首都圏・関西圏移動者調査(10,000人調査)である。
この調査の特徴としては、第一に1万サンプルを超える首都圏生活者それぞれの1週間の移動行動が基本データとして収集されていることである。さらに、移動途中の購買・飲食行動や時間帯別のメディア接触情報も併せてシングルソースとして収集し、生活者情報の深度化を図っている。
あと85%