買い物の楽しさを提供する店づくりや陳列で、若い女性を中心に支持される輸入生活雑貨店「PLAZA」。当連載では、その運営を手掛けるスタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーのストアマーチャンダイザーやバイヤー、ショップスタッフが、売り上げにつながった販促ツールを紹介する。

(1)アクリルボックスを使い、ハロウィンのギフトラッピングや菓子の飾り方のアイデアを提案。その周りに商品を陳列することで、購入後の使用イメージを想起させる。
プラザでは今、メーカーから支給される床置きの陳列什器の利用を以前よりも控え、同社がセレクトした店頭ツールを中心に活用している。新店オープン時の店舗コンセプトなどを手掛ける長谷 誠氏によると、編集型のツールで商品提案の独自性を示し、ドラッグストアなどの店頭との差異化を図るためだという。「今の売れ筋商品を売るだけでなく、品ぞろえのボリューム感によって次なるヒット商品を提案することを目指しています。ただ、商品点数が多くなると一点ずつがぼやけてしまいがちです。そうならないために、編集型のツールを使い、プラザとしておすすめしたい商品を明確化しています」。
そこで活躍しているツールの一つが「アクリルボックス」だ。店頭ディスプレイではよく使用される一般的なツールだが、同店スタッフの間では通称「中見せボックス」と呼ばれ、重宝されている。
プラザでの同ツールはその名の通り、商品の中身を見せるために使用されることが多い。例えば、手作り菓子のキットや組み立て式の玩具など、販売時と使用時の状態が違う商品は、完成形をアクリルボックス内に展示してビフォーアフターを見せる。また、シールをギフトラッピングに使う際のアイデアなど、購入後の楽しみ方を想起させる展示も多い。