継続的な購買や優良顧客との関係づくりにかかせない「ポイントサービス」。野村総合研究所によると、国内11業界のポイント・マイレージ年間最少発行額は、2013年度に1兆円を突破すると予測されている。いまやだれしも所有するポイントカード。それを用いた販促は定番ではあるからこそ、奥が深い。そうした状況について、カード評論家でもある岩田昭男氏に聞いた。
<文>岩田昭男 ジャーナリスト
ポイントは商売繁盛に 欠かせない販促ツール
買い物の現場にいて痛感させられるのがポイントの人気だ。その店でポイントがつかないと分かるとすぐに隣の店に行ってしまう顧客が多い。また、還元率が悪いと分かると使おうとしたクレジットカードを財布にしまい込み、ほかのカード(例えば電子マネー)に変えてしまう客もいる。私はクレジットカードの研究を始めて30年近くになるが、ここまでポイントの存在が大きくなったのはここ6、7年のことではないだろうか。以前に比べて消費者は、買い物をするうえで、その店で購入するとどんなポイントがつくか、還元率はどのくらいか、有効期限はどうかということについて細かくチェックするようになってきている。
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