
「アクティブモール」の3フロアにはスポーツ用品専門店のほか、商品の体験スペースやイベント会場、ランニングステーション、サイクル試乗コースなどを設置。スポーツを軸に、体験と購買の場を融合させている点が特徴。
イオンモールは12月20日、同社初の旗艦店「イオンモール幕張新都心」を、本社所在地である千葉・美浜区にオープンする。約19万2000㎡の敷地内に設けられる四つのモールのうち、スポーツをテーマにしたのが「アクティブモール」だ。“体験”を追求する施設づくりにより、モールへの集客はもちろん、幕張新都心エリア全体の集客力増加を目指す。
スポーツと親和性の高いエリア特性を生かす
イオンモール幕張新都心は、「グランドモール」「ファミリーモール」「アクティブモール」「ペットモール」という四つのモールから構成される。最大の特徴は、イベントスペースを充実させた“体験型”の施設および店舗づくりだ。
中でも“日本最大級の体験型スポーツモール”をコンセプトとした「アクティブモール」は、イオングループのメガスポーツが運営する専門店「スポーツオーソリティ」を中心に、スポーツに関する“コト消費”を促す仕掛けが盛り込まれる。

売り場には野球の試し打ちができる「バッティングケージ」や、ゴルフクラブを試せる「ゴルフシミュレーター」を設置。これらの商品体験スペースには、元プロアスリートを含む専門スタッフが常駐し、商品だけでなくプレイについてのアドバイスも行う。
例えば、スポーツ用品売り場内には野球・テニスの試し打ちやサッカーの試し蹴り、自転車の試乗などができる体験スペースを設け、屋上や敷地内にはテニスコートや3on3コート、本格的なボルダリングジムを完備。モール内にランニングステーションを設置し、千葉市が整備中のランニングコースと隣接する。また、9面の大型モニターを備えた吹き抜けスペースでの各種イベントや、子どもに運動の楽しさを教える「スポーツ塾」など、参加型イベントの提供にも注力する予定だ。
同社 幕張新都心推進事業部 営業担当部長の東 雅史氏によると、イオンモール幕張新都心の出店の狙いは、幕張エリアの回遊性を高め、エリア全体の集客力を向上することだという。その中で、“スポーツによる集客”は重要なキーワードとなった。「このエリアは幕張メッセやQVCマリンフィールド(球場)、大型のアウトレットモールなどがあり、目的来街が非常に多い。年間来街者数は約2200万人で、そのうち490万人が幕張メッセ、190万人が球場の来場者です。こうした目的来街者の大部分は、目的が終わるとすぐに帰ってしまい、回遊性が低い点が課題でした。そこで、目的来街の集客力という強みを生かし、“○○の聖地”と言われるような場所をさらに増やすことで、それぞれを回遊して一日楽しめるような街にしていこうと考えたことが各モールのコンセプトにつながっています」と同氏。