アニメをはじめとするキャラクタービジネスのグローバル化は進んでいる。大手玩具メーカーのバンダイは11の事業部制でさまざまな分野に幅広く事業を展開。その一つのライフ事業部は日用生活雑貨部門を担当し、さらに、4チームに分かれ、大人の女性向け化粧品を手掛けている。独自の商品開発と販売促進で業績を上げている、大人向け本格派コスメブランドの新規事業を2回に分けてレポートする。

第1回 ネット世代にマッチしたブランド化粧品の展開
バンダイ ライフ事業部/CreerBeaute(クレアボーテ)チーム
主に日用生活雑貨の商品開発と販売を手掛ける同事業部では、キャラクタートイレタリー商品を扱う「日用雑貨」、生活雑貨を扱う「キャラクター雑貨」ランチ用品などを扱う「家庭雑貨」、及びコスメを扱う「クレアボーテ」の4チームに分かれている。クレアボーテはバンダイが展開する大人の女性向けの化粧品を中心に扱うブランド。クレアボーテはフランス語の「美を創造する」という造語が由来。
初の大人の女性向け化粧品をネットで予約販売
玩具、キャラクターに関連したビジネスは世界に広がっている。大手玩具メーカーのバンダイは、キャラクターを使った玩具でトップのシェアを持つ。事業内容も玩具から玩具菓子、カード、模型、アパレル、生活用品、文具まで幅広く展開している。
11ある事業部の中の一つで、日用生活雑貨部門を担当するのが1987年から事業を展開するライフ事業部だ。事業部は日用雑貨、キャラクター雑貨、家庭雑貨、クレアボーテという四つのチームに分かれて事業展開している。
そして今、話題となり、販売が伸び続けている商品が、このチームが展開する大人の女性向け本格派コスメブランド「クレアボーテ」である。クレアボーテとは、フランス語の造語で「美の創造」の意味。ライフ事業部のクレアボーテチームサブリーダーの谷口真樹氏は「クレアボーテは大人の女性に向けた化粧品。バンダイが手掛ける化粧品だからこそ、高品質の商品であることが大前提です。さらに、アニメ好きな人だけをターゲットとした化粧品というわけではありません。女性が憧れるキャャラクターを活用した、新しい化粧品を多くの女性に向けて提案しています」と話す。

例えば、今から約20年前に放映され大ヒットとなったテレビアニメ『美少女戦士セーラームーン』。「月にかわっておしおきよ! 」の決めセリフで人気のシリーズである。当時、変身時に使うコンパクト型の玩具は女児の憧れの的となった。そのころにファンだった女の子たちもいまや20代になり、「セーラームーンの化粧品が欲しい」「今なら自分の給料で買える」といったニーズは高まっていた。そこでクレアボーテでは、「美少女戦士セーラームーンの世界観」をイメージした化粧品を開発し、この6月に第一弾として「ミラクルロマンス シャイニングムーンパウダー」(3980円税込)、第二弾として「ミラクルロマンス ネイルコレクション」(5250円税込)をバンダイ公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」で予約販売した。