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消費増税への処方箋

購入前から購入後まで、いかにデジタルによる「価値づけ」を行うべきか?

孫 生京(電通 プロモーション事業局 デジタルプロモーション部長)

スマートフォンなどのデジタル機器、そして、ますます普及拡大する各種ソーシャルメディア、ICT(情報通信技術)。これらのツールを使いこなして、商品やブランドの「価値が高い」と消費者に感じてもらう方法やアイデアについて考えてみたい。

デジタルによる価値付け

1. 購入前

→ソーシャルメディア上の口コミが大きな力を持つ。商品特性にマッチしたインフルエンサーと協働して、良質な口コミを生み出せるようにする。

2. 店舗内・店頭

→スマートフォンによる直接的な「働きかけ」で購買直前の顧客の気持ちを動かす。特定エリアにユーザーが到達すると、クーポンなどのオファーがスマホ上にプッシュ配信されるチェックイン・ソリューションに注目が集まる。

3 . 購入後

→購入した消費者を「主役」にするプロモーション。 購入後の満足度を高め、良好なユーザボイスのシェアを拡げるキャンペーンが有効

4 . 顧客の「ライフタイムバリュー」最大化

→デジタルによるユーザー接点の目新しさだけに捉われず、顧客行動と意思を継続的にデータ化し、長期的な顧客ロイヤルティを最大化する

購入までに商品価値をどう認識してもらうか

一般に店内に「既にいる」消費者は、「何を買いに来たか」までは、ほぼ決まっているはずだ。ここでのプロモーションとしては、最終的にどのブランドや商品を選定するかという「最後のひと押し」のために何ができるのか、という部分が重要なのは言うまでもない。

また、購入にいたる前段階では、もちろんブランド広告が有効であるが、近年は、ソーシャルメディア上の評判や口コミが大きな力を持っている。特に興味深いことは「ネガな口コミ」が購入意欲を大きく減退させるという調査結果があることだ。

とは言っても「ネガを排除し、ポジティブな口コミだけを喚起しよう」という試みは避けたほうが良い。ステルスマーケティングや逆SEOなどにつながる活動は一切行うべきではなく、これは口コミ・プロモーションにおいて、最も留意すべき事柄である。それよりも商品特性にマッチしているインフルエンサーとうまく協働し、良質な口コミを生み出せるソリューションなども、効果的に活用すべきであろう。

購入前段階までのパーセプション(認識・理解)が転換される可能性が大きいのは、店頭における直接的な「働きかけ」だろう。顧客が店頭において購入商品を決定する率は8割以上、という調査結果もあるが、これは商品カテゴリーによっても大きく異なると考えられる。

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