4月26日にオープンした「無印良品 グランフロント大阪」は、有楽町店に次ぐ売り場面積を誇る。注文住宅「無印良品の家」の1/2サイズのモデルハウスが展示されている。
生活にかかわるあらゆる物を独自の視点で作り、日本のみならず、いまや海外にも200店舗以上を展開するなど、グローバルなブランドとして広がり続けている「無印良品」。そうしたブランドを支えている同社の現場力とはどのようなものなのだろうか?
"喜んでもらえればうれしい"
そんなピュアな感情を大切にして考え続けること
金井 政明氏
良品計画 代表取締役社長 兼 執行役員
1957年生まれ76年西友ストアー長野(現・西友)に入社。93年に良品計画入社。生活雑貨部長としてファミリー層向けの商品開発を主導。取締役営業本部生活雑貨部長、常務取締役営業本部長、代表取締役専務などを歴任後、2008年に代表取締役社長に就任。
貴社にとっての現場力とは?
当社にとっての現場力とは、一言で言えば"考えること"だと思っています。これはどういう事かというと、店頭のみならず社員をはじめスタッフ全員が、お客さまにより喜んでもらうにはどうすればいいか、現在の状況をより良くするにはどうすればいいか、を考え続けるということです。とにかくそれに尽きると思っています。
では、社員が「考え続ける」ことができるよう、アドバイスしていることは?
私がスタッフによく言っているのが「想いがあればアイデアは降ってくる」ということ。アイデアといういのは、情報と情報の組み合わせなので、何の情報もないところから突然ビッグアイデアが降ってくるということはありえません。だから、3年前に海外旅行したときのこと、3か月前に電車の中づりで見たこと、そして今日、朝刊を読んで気になった記事。それぞれはバラバラなのですが、「こうしたい、こうなりたい」という想いさえあれば、その三つがつながってアイデアが生まれることもある。でも"想い"がなければ、そもそも情報にすら気付かない。だから、誰に対しても「想いこそが重要だ」と常に言い続けています。