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「半働半遊派」増加、シニアもネットショッパーに...時代性の変化は消費行動に影響するか?

村田裕之(村田アソシエイツ代表/東北大学特任教授)

時代性とは風潮や流行のことだ。「時代性の変化」はシニアの消費行動に大きく影響する。この変化には短期(数か月から数年)のものから長期(10年)に渡るものがある。また、主に男性に見られるもの、女性に見られるもの、男女両方に見られるものがある。今号では直近10年での時代性の変化とシニアの消費行動の特徴について整理する。

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従来:退職後は、毎日遊んで暮らす

現在:退職後も、週3日は仕事をする

2000年代中頃までは、退職後は仕事をやめてのんびり過ごすライフスタイルが「ハッピーリタイアメント」の理想形だった。首都圏に住んでいる人なら、長野県や栃木県などにセカンドハウスを購入し、退職後は晴耕雨読を目指す人が多かった。また、多くのデベロッパーはアメリカ型の大規模なリタイアメント・コミュニティを模倣し、退職後の夢の生活をうたうゴージャスな自立型有料老人ホームを争って建設した。

しかし、2007年のリーマンショック以降でこうした不要不急市場は事実上消滅した。さらに、東日本大震災以降に起こったユーロ危機、アメリカの景気低迷、イランの核開発、中東の民主化動向、消費増税の決定など国内外において先行き不透明感が増大した。また、国内の産業空洞化が進み、雇用調整のため、65歳以前に退職を余儀なくされる団塊世代が増加した。

このような背景から、定年退職直後は多少遊ぶものの、退職後も週3日程度は仕事を続けたい「半働半遊派」が増加している。連載第1回で述べたように、シニアの資産の特徴は「ストック・リッチ、フロー・プア」であり、一般にはそれなりの貯蓄を持っている。だが、先行き不透明感から、退職後に自分の貯蓄の元本が減るのを嫌う。

ところが、定年退職後に稼いだお金は貯めようとせず、自分の趣味や孫への小遣いに充てる傾向がある。つまり、退職後に仕事を続ける人は、そこで稼いだ分を消費に回すことに注目したい。

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