感度を磨き「いまこの世にない価値」を生み出す カルビーの人材育成
ファンコミュニティを通じた商品開発など、各商品のブランド価値を高める活動に注力してきたカルビー。70年を超える企業の歴史の中で「かっぱえびせん」など様々なロングセラーブランドを生み出し、「フルグラ」では新たにシリアルの朝食市場を切り拓くなど、生活者に寄り添ったブランディングを行ってきた。そのマーケティング力を支える、組織と人材育成の方針とは。
広告を中心としたマーケティング・コミュニケーションから、広義の意味でのマーケティングへ。企業のマーケティング関連部門がカバーする役割は広がりつつあります。国内においても、マーケティング部門の専門性が認識され、「マーケター」と言われる職種も広く理解されるようになりました。企業において、ますます重要度を増すマーケティング部門ですが、市場や消費者の意識・行動の変化に合わせて、求められる機能も人材も常に変化をしていきます。今日におけるマーケティング部門の組織やそこで働く人材にはどのような要件が求められるのか。現在進行形の取り組みを追っていきます。
ファンコミュニティを通じた商品開発など、各商品のブランド価値を高める活動に注力してきたカルビー。70年を超える企業の歴史の中で「かっぱえびせん」など様々なロングセラーブランドを生み出し、「フルグラ」では新たにシリアルの朝食市場を切り拓くなど、生活者に寄り添ったブランディングを行ってきた。そのマーケティング力を支える、組織と人材育成の方針とは。
2024年に10年目を迎えたau三太郎CMシリーズや、UQ mobileの「UQUEEN」シリーズなど、長年広告宣伝活動に注力してきたKDDI。2022年、従来の「宣伝部」に「デジタルマーケティング部」を統合して「コミュニケーションデザイン部」と改称し、マス・デジタルを統合したプランニングへと舵を切った。そんな同社の組織づくりと人材育成のポイントは、全社として取り組む「ジョブ型人事制度」にある。
クレディセゾンは2024年5月、2024年度を初年度とした中期経営計画を発表した。そこで2030年に目指す姿として掲げたのが、既存のファイナンスサービス領域だけにとどまらない「GLOBAL NEO FINANCE COMPANY~金融をコアとしたグローバルな総合生活サービスグループ~」というビジョン。収益構造は変化し、事業の多角化によりペイメント以外の事業領域が伸長している同グループだが、課題となっているのは若年層に向けたコミュニケーションだった。
2023年に掲げた「JR西日本グループ長期ビジョン2032・中期経営計画2025」において、事業ポートフォリオの再構築を掲げた西日本旅客鉄道(JR西日本)。鉄道や流通、ホテル、旅行などの「モビリティサービス分野」だけでなく、2032年度には不動産やまちづくり、新規事業などの「ライフデザイン分野」の割合を4割まで引き上げることを目指している。こうしたなかで同社は2024年1月に新たに「マーケティング本部」を設置し、グループ全体での顧客価値体験の創造に取り組んでいる。