企業・従業員の『持続的な』成長に必要な 新・評価指標
人口の減少などに伴い消費市場の縮小が進む現在、「前年以上の売上拡大」以外に、企業の成長を測る評価指標は存在しないのか。世の中に新しい指標・価値観を生み出している2名が、これからの企業の“持続的な成長”のために必要な指標について語り合う。
いまだ収束しないコロナ禍、さらに緊迫化する世界情勢―。カーボンニュートラルをはじめとする持続可能な世界に向け企業の取り組みが加速しはじめていたにもかかわらず、現実はまだかつての拡大第一の企業活動から抜け出せずにいるようにも見えます。売上拡大につながる価値を生み出すのは、マーケティング部門の役割。だからこそ、企業の成長を考える際、マーケターの役割は大きいものです。しかし、今の世界において常に「昨年以上の売上拡大」による、事業貢献が現実的と言えるのでしょうか。大量生産、大量消費社会とは異なる価値観も必要と言われる時代の中で、改めて「企業の成長」という言葉の定義を見直す必要があるのではないか。この仮説のもと本特集では、4つのテーマ別にアカデミズムと実務の視点から"これからの成長"を考えました。
人口の減少などに伴い消費市場の縮小が進む現在、「前年以上の売上拡大」以外に、企業の成長を測る評価指標は存在しないのか。世の中に新しい指標・価値観を生み出している2名が、これからの企業の“持続的な成長”のために必要な指標について語り合う。
前身である三井鉱山が石炭を原料に化学事業を開始してから110年となる三井化学。長い歴史の中で多様な文化・人材を生み出してきた同社が、人材戦略に注力する理由とは。4月1日よりCHROに就任した専務執行役員の安藤嘉規氏に聞いた。
サステナブルな社会の実現を目指したミツカングループの食品ブランド「ZENB(ゼンブ)」のマーケティング部門を担当する長岡雅彦氏と、「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げるユーグレナでヘルスケア事業に尽力している工藤萌氏。時代の先端を行く両者が、これまでの業績指標に替わる新たな価値について、意見を交わした。
「“食”に関する社会課題を解決したい」との強い思いのもと、森永製菓のコーポレートベンチャーとして2017年に設立したSEE THE SUN。代表を務める金丸美樹氏が、同社の活動により実現したい未来とは。
環境問題やジェンダー平等、人権など、学生時代から社会課題に触れる機会が多いと言われるZ世代は、これからの企業の「成長」をいかにとらえるのか。自身で会社を立ち上げ経営を行っているZ世代経営者3人に考えを聞いた。
パンデミックやロシアのウクライナ侵攻など、世界全体が揺れ動く中で、様々な情報が流通し、生活者にも混乱が広がった。このような状況下でいま、メディアはどのような役割を担っていくべきなのか。3人の有識者を招き、話を聞いた。