加速するモバイルシフトとメディア接触の地域性
日本全国を対象にマーケティングを行うにあたって、自身が住んでいる地域の基準だけで考えるとことには、リスクが伴う。全国で生活は均一化しつつも、地域によって異なる面は、いまだ残っている。本稿では、メディア環境研究所の「メディア定点調査」のデータをもとに、メディア接触の地域性について新美妙子氏が解説する。
1970年代後半から日本でも商圏特性に合わせた、エリア・マーケティングという概念が浸透していましたが、インターネット、スマートフォンの浸透で日本中、どこのエリアにいても、同じようなコンテンツに接触できる環境が生まれているとの仮説も立ちます。はたしていま、地域ごとにどれほどメディア接触・コンテンツ消費環境は異なるのでしょうか。広告・プロモーション戦略に欠かせない「47都道府県別のメディア接触&コンテンツ消費」状況についてレポートしていきます。
日本全国を対象にマーケティングを行うにあたって、自身が住んでいる地域の基準だけで考えるとことには、リスクが伴う。全国で生活は均一化しつつも、地域によって異なる面は、いまだ残っている。本稿では、メディア環境研究所の「メディア定点調査」のデータをもとに、メディア接触の地域性について新美妙子氏が解説する。
スマートフォン(Android、iOS、その他いずれか)を使用する所有者の割合をランキング。上位として宮城84.4%、滋賀83.8%、東京83.0%という結果となった。続いて、京都82.0%、兵庫81.9%、千葉81.6%と都市周辺の人口が多い地域が高い傾向にある。
「過去1年間にインターネットで利用した機能・サービスと目的・用途」から、「ソーシャルネットワーキングサービスの利用」の平均をランキング。上位は、神奈川、大阪、福岡と主要都市近辺が目立つ。下位は青森、福島と東北が並んだ。
ラジオに週1回以上、接触している人の割合をランキング。上位は新潟、岩手、沖縄という結果となった。何かをしながら聴くことができるため、近年「ながら」メディアとして再注目されているラジオ。従来の利用のされ方としても、車の運転をしながら聴くことができるため、通勤時に聴かれることが多い。そのため、車の利用が多い地域でのランキングが高い傾向にある。
月極で宅配の新聞を取っている人の割合をランキング。上位は富山、長野、福井と、中部地方が高い結果となった。
「過去1年間にインターネットで利用した機能・サービスと目的・用途」から、「商品・サービスの購入・取引(金融取引及びデジタルコンテンツ購入を除く)」、EC利用率をランキング。
過去1年間に「趣味としての読書」をした人の割合(10歳以上)をランキング。上位は、東京、神奈川、千葉、埼玉と首都圏が中心となった。また、京都、奈良、大阪と関西圏が続いている。1位の東京と最下位の和歌山では、20.1%と大きく差が開いた。
全国一律のマーケティングではなく、各エリアに合わせたマーケティングを行っていくことは重要だ。だが、どのように考えて、どのようなアプローチで実行をしていけばよいのか。日本においてエリア・マーケティングを研究する岩田貴子氏より解説する。
各地域に大きな影響力を持つローカル番組。視聴率の高い人気番組はどのようなコンセプトで、どのように制作をしているのか。各局の番組プロデューサーに話を聞いた。
テレビ番組を始め、いつの時代も地域ごとの慣習、その違いは日本人を惹きつける魅力的なコンテンツとして君臨し続けてきた。なぜ、地域の慣習の違いは日本人を惹きつけるのか。県民性の違いをエンタテインメントとしてコンテンツ化し、10年以上続く人気番組となっている「秘密のケンミンSHOW」プロデューサーの清水氏とディレクターの佐藤氏に話を聞いた。