俯瞰的な立ち位置で情報をつなぐ―成城大学 小宮路雅博ゼミ訪問
成城大学経済学部では2年次から継続してひとつのゼミに所属し、4年次には全員が卒業論文を提出する。
成城大学経済学部では2年次から継続してひとつのゼミに所属し、4年次には全員が卒業論文を提出する。
2013年4月、ビジネスデザイン学科設立に携わった藥袋准教授。近年、経営やビジネス学部を新設する女子大学は増えてきているが、その意義について「学問としての知識はもちろんですが、ビジネスやマーケティングの知見を通して、女性のライフステージで生じる様々な壁を乗り越えていくすべを身に着けていってほしい」と話す。
若林ゼミの活動の中心は、事例を基にした演習だ。特定の業界やブランドについて、事前にグループごとに検討してケース課題についてプレゼンし、全体でケースディスカッションを行う。
マーケティングのなかでも、「消費者行動論」について学ぶ須永ゼミ。主な行事として、マーケティングに関わる青山学院大学の久保田進彦ゼミ、上智大学の杉谷陽子ゼミとの合同ゼミを開催し、夏に中間発表会、12月に最終発表会を行う。
日本大学商学部の大きな特徴は、2年生からゼミに所属できること。エリア・マーケティングのゼミを担当する岩田教授は、指導方針として「心と頭脳を鍛えよう」を掲げている。「ハート」と「セオリー」、両輪をもって課題を解決していくことは、教授の恩師から受け継いだテーマだという。
「経営学は実学。なぜそういう現象が起こったのか、という事象の分析に加えて、それが将来どう使えるかを考えなければなりません」と語る川村教授が、ゼミ生の研究に求めるもの。それは、レポートを読んだ相手の「役に立つ」提案がされているかどうかだ。
自分の趣味の世界を、経済学の視点から見直すとどうなるのか。同志社大学の河島伸子教授が指導するゼミでは、「文化経済学」と呼ばれる領域の研究に力を入れている。
栗木教授の専門はマーケティング戦略、事業創造。現在はMBAコア科目や一般大学院のゼミを担当している。大学院ゼミは留学生の割合が高いのが特徴で、この5年ほどは日本企業が留学生の採用意欲を高めていると感じているそうだ。「かつては母国の企業か、日本企業でも海外拠点での採用が多かったのですが、潮目は変わりました。マーケティングという学問はすそ野が広い。メーカーや流通、ベンチャーなど幅広い業種で採用されています」(栗木教授)。
大手企業の事業開発室長やCMO、顧問を歴任し、豊富な実務経験を持つ名古屋商科大学の山岡隆志教授。山岡教授が、ゼミの指導で目指していること。それはゼミ生たちが、将来社会に出てから、成功者となることだ。
小樽商科大学の猪口純路教授は「知識は現場で使ってこそ定着と気づきがある」という考えのもと、特色ある指導をゼミで行っている。それは、ゼミ生による会社経営だ。