真の広報力を身に付けるための「3つの力」とは
北関東の中規模都市であるM市に誕生する駅前商業施設"Fo-rest"のオープンに向けて、北関東リアルエステートの志村香織は、建設計画が発表された三年前から市長秘書・大垣甘太朗とともにPRを進めてきた。しかし、協働していると思っていたM市が、突如PR会社・東京リレーションズと契約。その本当の狙いとは……。
「まさかのクライシス発生!あなたならどう対応する?」 小説で学ぶ、危機広報。
北関東の中規模都市であるM市に誕生する駅前商業施設"Fo-rest"のオープンに向けて、北関東リアルエステートの志村香織は、建設計画が発表された三年前から市長秘書・大垣甘太朗とともにPRを進めてきた。しかし、協働していると思っていたM市が、突如PR会社・東京リレーションズと契約。その本当の狙いとは……。
例年より厳しかった冬の寒さから、ようやく解放された。道行く人々も厚手のコートを脱ぎ、全身で春を感じているようだ。駅の正面玄関から出た志村香織の目に、うららかな光に照らされたビルが映る。駅の目の前に位置し、地下では駅とつながっている商業施設"Fo‐rest"。計画発表から三年、広報活動を頑張ってきたという自負があった。北関東にある中規模都市のM市に初めて完成した駅前商業施設に、市も市民も期待を寄せてオープンを心待ちにしていた。
【あらすじ】日本国内の繊維市場で三本の指に入る東西繊維株式会社の広報担当を務める勝間田俊太郎。タイの大手繊維メーカーの買収に関する発表をした翌日、東京経済新聞にまったく心当たりのないスクープ記事が掲載された。ネタ元はどこかと探っているうちに、とある記者にたどり着く⋯⋯。
【あらすじ】日本国内の繊維市場で三本の指に入る東西繊維株式会社の広報担当を務める勝間田俊太郎。「アジアでの売上拡大を見据えてタイの大手繊維メーカーの買収を決めた」というビッグニュースの「スクープ」は防いだ。平穏に迎えた記者発表当日、抜けなかったことに焦った記者の対応に追われ……。
「発表する予定は」。関係部署が集まった会議の最中、震えた携帯電話の画面を見ると暁新聞の古賀不二也記者からだった。廊下に出て通話ボタンを押すと、聞こえてきたのは抑揚のない冷えた声だった。
【あらすじ】老舗の陶器メーカー・加賀陶器で広報担当を務める河野陽太。体質が古く、マスコミとの癒着も強い自社に対してこのままでいいのかと疑問を抱いていた。そんなある日、製品の販路拡大のため中国に派遣していた社員が、他社の情報を不正に持ち出し警察に身柄を拘束されてしまう。
【あらすじ】人気グループ・エルシードのコンサートツアーが近づき、協賛企業であるハイトーンカンパニーの広報責任者・進堂武人はメディア対応に追われる中、付き合いのあるジャーナリスト・向井から喫茶店に呼び出される。一方、記者の段田堯は企業幹部の裏金問題をついに突き止める。
人気グループ・エルシードのツアーに協賛している大手コンビニエンスストアのハイトーンカンパニーで広報を担当する進堂武人。ツアー開始を2カ月後に控え、忙殺される毎日を送っていた。チケットは即完売し順調かと思われていたが⋯⋯。
【あらすじ】老舗ホテルのカメリアホテルでは、数日間ディナーブッフェのローストビーフに対するクレームが相次いでいた。さらには食中毒事件の予告状まで送られてくるが、常務はまったく対応しようとしない。そんなある日、ついに事件が起きる。
【あらすじ】老舗ホテルのカメリアホテルに勤める犬飼寛太。ゲストリレーション部の危機管理チームに異動して1年が経ったが、未だ大きな事件は起きていなかった。しかしある日、ディナーブッフェのローストビーフの味に対するクレームが相次ぐ。犬飼は調査すべきだと上司に訴えるが……。