卸売業に聞く、バイヤーに響く 企画・企画書の作り方
生活者の購買行動が多様化し、小売業もそれに伴った変化が求められている。そうした中、バイヤーから求められるメーカーの提案とはどのようなものか。卸売業の立場から、小売業の現状と提案のポイントについて、国分グループ本社の古城尚子氏に話を聞いた。
コロナ禍により消費者のデジタルシフトが進む中でも、今なお店頭は最大の行動が起きる場だ。商品の買い求めやすさが売上に直結することを考えると、いかに売り場に置いてもらうか、手に取ってもらうかが重要となる。しかし、消費者の多様化により、メーカーは商品数を増やし、流通でもPB商品により力を入れるなど、売り場を確保することは以前よりも難しくなっている。一方、そうした状況下でも、新しく売り場の確保に成功し、配荷を増やしている商品も存在している。今回は、流通営業で成功した事例やプロモーションをヒットさせた商品の裏側を特集する。
生活者の購買行動が多様化し、小売業もそれに伴った変化が求められている。そうした中、バイヤーから求められるメーカーの提案とはどのようなものか。卸売業の立場から、小売業の現状と提案のポイントについて、国分グループ本社の古城尚子氏に話を聞いた。
自社の商品を少しでも多く売り場に並べるため、メーカーは試行錯誤している。「消費者起点」を重視する花王は、トレードマーケティングにおいても顧客視点を第一に掲げ、流通提案を行っているという。花王グループカスタマーマーケティング・トレードマーケティング部の塩見亮介氏に、施策の考え方や流通提案時の伝え方について聞いた。
テレビ番組での本物のカニとの食べ比べが話題になり、2022年には「日本ネーミング大賞」を受賞した「ほぼカニ」。さらに同年、練り物部門全体で販売額年間1位※になるなど、いまや定番の商品となっている。販路拡大やバイヤーへの提案時の工夫など、定番化のための戦略をカネテツデリカフーズ マーケティング部の一柳圭氏に聞いた。
北部九州・山口を中心にホームセンターを展開するグッデイ。同社でペット用品のバイヤーを務める岸川幸弘氏は、ペットを飼っている自身の経験を生かし、消費者ニーズを的確に捉えた商品選定に強い思いを持つ一人。そんな岸川氏を動かした提案には、単なる商品説明に留まらない、心に響くある要素があった。
赤ちゃん本舗では、バイヤーが自社の商品開発も担うなど、ママ・パパのニーズに応える商品の取り扱いに力を入れている。商品本部で育児雑貨の授乳・離乳部門のバイヤーを担当する池内佐智氏は、社内でも仕入れに対するこだわりが特に強く、指折りの存在だという。そんな池内氏は、メーカーからのどのような提案を評価しているのだろうか。