食品売り場の磨き方が生き残りのカギ
業態を超えた競争で苦戦を強いられているスーパーマーケット業界。いかにコンビニエンスストアやドラッグストアなどのライバルに勝つか。サミットの社員時代にデジタルサイネージや試食専用カウンターなど、業界に先駆けて先進的な取り組みを行ってきた田尻一オール日本スーパーマーケット協会会長に現状の課題や今後の展望を聞いた。
スーパーマーケットの強みは何か。それは食品なのかもしれないが、コンビニエンスストアやドラッグストアも集客を目的に食品部門を強化。夕飯のおかずをこれらの店舗で買う人も出てきた。Eコマース事業者による食品参入も脅威だろう。そんな中、スーパーマーケットは集客に向けてどんな形に変わり、どう商品を売っていくのか。本号で探った。
業態を超えた競争で苦戦を強いられているスーパーマーケット業界。いかにコンビニエンスストアやドラッグストアなどのライバルに勝つか。サミットの社員時代にデジタルサイネージや試食専用カウンターなど、業界に先駆けて先進的な取り組みを行ってきた田尻一オール日本スーパーマーケット協会会長に現状の課題や今後の展望を聞いた。
流通業界の人手不足は深刻だ。経済産業省が2018年8月に行った「労働経済動向調査」では、卸・小売企業の45%がパートタイマー不足、32%が正社員不足と回答。2017年8月よりそれぞれ5ポイント、9ポイント上昇した。こうした問題を背景に、IT企業は店員の作業負担を削減するシステムや機器の開発に熱心だ。
店はどうあるべきか。どの企業も頭を悩ませる点だ。ライフコーポレーションはめざすべき姿を示した「ライフらしさ宣言」を策定。「おいしい」という機能価値に加え、「ワクワク」「ハッピー」という体験価値を提供すべく、店舗改革を急ピッチで進める。その一翼を担う目黒浩氏に話を聞いた。
いまスーパーマーケットで売れている商品は─。全国200以上の中堅・中小スーパーなどが加盟し、加盟店のプライベートブランド(PB、自主企画商品)を開発するシジシージャパン(東京・新宿)に、2018年の出荷量が前年を上回ったPBを挙げてもらった。定番商品が多く挙がる中、新しい商品カテゴリーのサラダチキンは大きな成長を見せている。
シンガポールの新興企業、honestbee(オネストビー、東京・江東)は同国や日本などを中心に、消費者の代わりに店舗へ出向き、買い物をするサービスを展開している。数々のスーパーマーケットと提携を結び、2018年10月18日には直営店もオープン。クリスティーナ・リム副社長兼CMOが、同国や日本における小売業界の現状や今後について解説する。
楽天(東京・世田谷)と西友(東京・北)は2018年10月25日、「楽天西友ネットスーパー」をグランドオープン。約2カ月が経過した12月のはじめに、その後の経過について西友に取材をした。
2015年の国連での採択以降、世界中の国や企業がその達成を目指し取り組むSDGs。スーパーマーケットを展開する各社はどのように取り組むべきなのか。日本大学経済学部の古庄 修教授に聞いた。
目玉商品の価格が高騰したとき、売り場の集客をどのように実現するか。その対応策として、2018年の土用の丑の日商戦が参考になりそうだ。スーパー各社はウナギが高騰するなか、別の原料を使ってウナギのかば焼きを模した代替品の販売に注力。集客に成功し、代替品の売り上げも増やしている。
2019年、ついに10%に引き上げられる消費税。スーパーマーケット業界は、どのように対応をしていくべきなのか。野村総合研究所の松下東子氏に、同社が毎年実施する「日常生活に関するアンケート」と「生活者1万人アンケート」をもとに、話を聞いた。