「オムニチャネル戦略」から「ユニファイドコマース」へ
ベイクルーズが行うオムニチャネル戦略が、次の段階に進もうとしている。ことし上旬にはInstagramの「Shop Now」機能も実装した。ECを統括する加藤利典氏に、現状と今後の展望について取材した。
顧客を売り場へ呼び込む流れをつくるには─これはプロモーションにまつわる永遠の課題だ。それも、自然で自発的な顧客の流れであれば、なおよい。これを今回の特集では「顧客(カスタマー)シフト」と位置づけたい。消費者が価値を見出すのは購入ではなく、商品の使用・消費。だからこそ商品体験がニーズを顕在化する。「買おう!」と決めるのに必要な情報を伝え、顧客との関係を深める場としてのチャネル活用について特集する。
ベイクルーズが行うオムニチャネル戦略が、次の段階に進もうとしている。ことし上旬にはInstagramの「Shop Now」機能も実装した。ECを統括する加藤利典氏に、現状と今後の展望について取材した。
漁師が獲った魚のほとんどは卸売市場で値が付く。市場での価格形成は、質よりも量で左右するため、品質が良くても供給が多ければ安く買いたたかれることがある。IT企業のフーディソン(東京・中央)は、良質な魚や珍しい魚と、それを求める飲食店をマッチングするWebサービスを提供し、質が価格を決める場の普及を図っている。
農産物の多くは量販店で販売され、消費者は生産者を考慮せずに購入する。おいしさや有機栽培を強みとしている農家は差別化が難しい環境だ。こうした課題に対し、オンラインで農家から直接農産物を購入できるサービスを利用して自身の強みを発信し、販路拡大につなげようとしている生産者がいる。
花きの市場はこの20年で半減した。一方、流通業者が発注するのは販売実績のあるおなじみの商品ばかり。そんな停滞感を打破すべく、観葉植物ソーシャルメディアのGreenSnap(グリーンスナップ)は売れそうな花を試験販売し、消費者の反応を探る仕組みを構築。目新しい花でも流通に乗せやすくし、市場活性化を図る。
生花の需要は母の日や盆、歳暮などの時期に集中する。一方、夏季や年明けは閑散期となり、売り上げは落ち込みやすい。一部の生花店は、Crunch Style(クランチスタイル、東京・品川)が運営する花の定期宅配サービス「BloomeeLife(ブルーミーライフ)」に販路を設け、収益の安定化をめざしている。
大手旅行会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.)は、実店舗の主な機能を予約や決済から「旅行をしよう」という動機作りへとシフトしようとしている。11月2日にオープンした「H.I.S. The ROOM of journey」に取材した。
ベッドメーカーのシモンズは、同社国内最大のショールームをオープン。Eコマースでの商品販売が一般化する中、実店舗ならではの「寝心地」の比較検討に注力する。
キッコーマンが、ワインのブレンド体験ができるサービスを開始した。「アッサンブラージュ」の認知度を高め、さらに体験者を増やすため、「気軽さ」が特徴の3種の体験方法を用意。ワイン愛好者の獲得をねらう。