人は直感で選んだもののファンになる
わたしたちがふだん目にする日本酒は、数多ある蔵元のお酒のなかでもごく一部。身近な売り場には並ばない日本酒に、どのように手を伸ばしてもらうか。日本酒市場の拡大に向け、「直感」を活用する日本酒店がある。
語りすぎたり、価値観を押し付けたりすると、消費者は離れていくもの。虚飾にまみれたアピールは前時代的ですが、しかし、卑下をせず、及び腰なコミュニケーションでも意味がありません。必要十分な説明と、実物に触れて確かめてもらったり、ブランドなど不可触のものであれば、それを表現した空間に没入してもらったり。商品やサービスの価値を過不足なくリアルに伝え、手にとってもらったり、長くファンでいてもらうためのプロモーション手法を探りました。
わたしたちがふだん目にする日本酒は、数多ある蔵元のお酒のなかでもごく一部。身近な売り場には並ばない日本酒に、どのように手を伸ばしてもらうか。日本酒市場の拡大に向け、「直感」を活用する日本酒店がある。
どれを買えばいいか迷った時、直接、売り手の意見を聞くよりも、信頼できる第三者の意見のほうが頼りになるケースは多い。メガネはファッションの一部。スタイリストのセンスがメガネ選びの後押しになる。
洋服は試着したり、体に合わせたりして買うように、身近な食器類など日用品、あるいは誰かへの贈り物も、できれば試したい。何が何でも、というわけでもないけれど、できるとうれしい。そんな消費者に寄り添う店がある。
化粧品の「お試し」方法が多様化している。美容部員にメイクをしてもらったり、自分で店頭の試供品を試したり、はたまた「YouCamメイク」のように疑似体験したり。ブランド側はどこに価値を見出しているのか。
商品を店頭で「ためせる」店舗が増えている。消費者が信用できるのは、もはや販売部員のアドバイスではなく自分の体験なのかもしれない。そんなニーズを汲みとった売り場が大丸札幌店にオープンした。
日本での発売開始から50年以上が経つ「VO5ヘアスプレイ」が、いま狙うのは消費者の「共感」。大々的なイメージ広告と、Webやイベントを駆使した体験型コンテンツでアピールを強めている。
成功した新機種発表会と、あえなく潰えてしまった企業の発表会の違いは──。数多の取材を重ねてきたジャーナリスト・石川温氏が挙げる両極の事例から、答えを探ります。
自分が話している言葉で失敗したくない。それなら、みんなが話しているそれっぽいことを言っておけばいい──。誰しもが陥る、甘い近道こそ、『フェイクな接客』につながるのではないか。接客アドバイザーの平山枝美さんは、そう指摘します。
企業が「語る」のではなく、消費者に語ってもらうコミュニケーションとは──。企業と消費者の価値共創などを研究する大阪女学院大学の青木慶・准教授に解説してもらいました。
ユーザーが身をもって納得したものだけが残る現代。BASSDRUM/PARTY NYのテクニカルディレクターの清水幹太さんは、「«考える・説明する»クリエイティブ・ディレクション以上に、«実現する・動かす»テクニカル・ディレクションが必要不可欠になる」と説きます。