データで見る、ECサービスの市場概況のいま
ECサービスの市場は、どのように拡大しているのか。実店舗との販売チャネルを統合的に提供する「オムニチャネル化」は、どの業種でどの程度進んでいるのか。ここでは、ECサービスを取り巻く基礎情報として、その実態を紹介する。
2015年は成長に一服感のあったEコマース市場。他社と差別化し、サイトの売上高を伸ばす分かれ目として、
本特集では「クリエイティブ」に着目。
EC事業全体のブランディング、ECサイトならではのパッケージデザインやコンテンツ制作、
テレビCMの活用、新たなチャネルの創設。自社ECサイトで「買う理由」をつくる手法を紹介。
ECサービスの市場は、どのように拡大しているのか。実店舗との販売チャネルを統合的に提供する「オムニチャネル化」は、どの業種でどの程度進んでいるのか。ここでは、ECサービスを取り巻く基礎情報として、その実態を紹介する。
ニールセンの調べでは、スマートフォンからEコマース関連サービス(オークションを除く)を利用した人の規模が、2016年時点で4857万人規模に伸長。前年同月比15%増となった。ではスマホと相性のいいソーシャルメディアやアプリを介した購入はどうか。ECセールへの反応と合わせて実態を探る。
食品定期宅配を手がけるオイシックスは8月1日付で、水野学氏(グッドデザインカンパニー代表)を、同社のクリエイティブディレクターとして迎え入れた。今後、中長期的に同社のブランディングを手がける。オイシックスの統合マーケティング室室長兼チーフ・オムニチャネル・オフィサーの奥谷孝司氏は「通販企業こそクリエイターと組むべきだ」と話す。奥谷氏に、水野氏の就任と、ブランディングの重要性について考えを聞いた。
キリンビバレッジが、Eコマースサイト「LOHACO(ロハコ)」限定で2月から販売している商品「生姜とハーブのぬくもり麦茶 moogy(ムーギー)」。手描きを生かした、やわらかな風合いのパッケージデザインが特徴的だ。手がけたのは同社内の女性デザイナー3人。実店舗ではなかなか目にすることのないユニークなデザインに込められた思いとは。
「デルモンテ」ブランドを手がけるキッコーマン飲料が、Eコマース限定で販売する野菜ジュース「でるきっず」「ウサベジ」。いずれもかわいらしいデザインが特徴で、野菜が苦手な子どもでも、手に取りやすい。野菜を食べてほしい保護者のニーズを満たす商品として、好調のようだ。
橋本孝久氏は、「ミティラー画」の手法を取り入れた作風で、世界の主要賞を獲得するなど、世界的に評価されるクリエイティブ・ディレクター兼イラストレーターだ。このたび、ネットモール「楽天市場」で販売する「DR.SEED」のパッケージリニューアルを手がけた。デザインを通じた消費者へのアプローチについて聞く。
Eコマースの普及でデザインが多様化しはじめた現代、消費者のパッケージデザインの好みにも変化の兆しが見え始めた。小誌連載「販促NOW パッケージ」執筆者で、リサーチ・デザイン・商品開発を手がけるプラグの小川亮代表が解説する。
ファストファッションEコマース(EC)サービスの「SHOPLIST」(運営=クルーズ)が好調だ。2015年度の売上高は前年比50%増の約150億円。「テレビCM」が有効打となっているという。「テレビCMが効きづらくなった」という声も聞こえる中、同社はどのようにCMを有効活用しているのか。
Eコマースサイトが急増し、まさに群雄割拠の時代。多くのECサイトがハマるワナが「新規のお客さまの獲得一辺倒」で「既存のお客さまを大切にできていない」と電通デジタルの三橋良平氏は指摘する。売り上げの伸長を停滞させないための、ECにおけるブランド体験の重要性について聞いた。
ひところは、生鮮品はインターネットを介した販売が難しいとされていた。小売大手がネットスーパーに乗り出し、少しずつ普及してきているものの、手にとって確かめられなかったり、足が早かったりすることから、手が伸びない人もいるだろう。そうした中、鮮魚を売買できるアプリの制作を進める新興企業がある。鮮魚はECでもハードルの高い商材だが、はたして勝機はあるのか。