誘致のカギは独自資源の活用 「アート」に活路を見出す香川県の挑戦
2000万人規模となった訪日観光客は“巨大マーケット”として、企業だけでなく地方自治体からも熱い視線が送られ、激しい誘致競争が繰り広げられている。その土地ならではの魅力を発信し、取り組みが奏功している地域がある一方で、そうでない地域も少なくないのが実情だ。香川県の事例から、その成否を分けるカギを考える。
訪日観光客は、2000万人目前。政府は2020年までに、4000万人に達することを大目標として掲げました。
現在、多くの訪日観光客が都心部を訪れていますが、彼らの動きを日本全国に波及することができれば、
各地域の活性化にもつながることが期待できます。
地域の魅力をどう打ち出すか、人の流れをどう生み出すか。
その解決策を導きたいと思います。
2000万人規模となった訪日観光客は“巨大マーケット”として、企業だけでなく地方自治体からも熱い視線が送られ、激しい誘致競争が繰り広げられている。その土地ならではの魅力を発信し、取り組みが奏功している地域がある一方で、そうでない地域も少なくないのが実情だ。香川県の事例から、その成否を分けるカギを考える。
世界有数のパウダースノーの聖地として知られているニセコ。冬のシーズン中は観光客約90万人のうち過半数を訪日客が占める。もともと外国人が増加するきっかけとなったのは、ニセコに遊びに来た外国人の「口コミ」だ。冬季の印象が強いニセコだが、実は夏のインバウンド需要も高まっているようだ。
ことし4月に20周年を迎えた商業施設「キャナルシティ博多」。日本初となる、本格的な食事を映画館で鑑賞中に楽しめるサービスなど、新たな取り組みにも積極的だ。同施設には、地理的にも近い韓国と中国を中心に、年間約150万人の訪日観光客が来館するという。購買の後押しとリピーター客の獲得がカギだ。
4月4日、東京・新宿に国内最大級のバスターミナル「バスタ新宿」がオープンした。新宿駅周辺で19か所に分散していた高速バスの停留所を1か所に集約。集約前と後では高速バスの乗り換えにかかる時間は半減した。現在2000万人近くいるとされる訪日観光客を地方に「送客」するためにも、交通網の整備は必至だ。
原宿・神宮橋交差点近くに店舗を構える「Zoff Park 原宿店」。メガネブランドであるZof(f ゾフ)が展開する全シリーズを取り揃える旗艦店として、多い日で1日約180人程度の来店がある。なかでも最近は、外国人の観光客の来店も増えており、1日の来店客数は平均で10〜12 組ほど。国籍別では、中国人や台湾人といった中華系が大半を占め、次いでアジア系、欧米系の客が多いという。
グローバル化が進み、いまや日本で活躍している外国人マーケターも少なくない。現在、日本に在住している彼・彼女らは、外国人として、マーケターとして、日本におけるインバウンドマーケティングをどのように捉えているのか。率直な意見を求めた。
デイビッド・ブレッケン氏は、英国発のマーケティング専門メディア『Campaign』のアジア・パシフィック版を担当するエグゼクティブ・エディターだ。日本に駐在し、広告主企業や広告企業の動向を世界に伝えている。彼はどんな眼差しで、訪日客向けの施策を見ているのだろうか。
上海在住の蔡エイさんは、中国の大学から日本の大学院に進学し、その後、日本企業の中国支社に就職。日本への留学以来、休暇のたびに日本へ観光に訪れているという。そんな彼女の今回の旅行先は、北海道。訪日観光客として、ある1日のリアルな観光をレポートしてもらった。
富士山にニンジャが登場する広告を見せられたら、日本人としては苦笑してしまうだろう。だがちょっと待ってほしい。中国人のイメージにとらわれて「赤字に金文字」の広告をつくってはいないだろうか。このページでは、中国現地で出稿された広告をセレクトした。広告づくりの先入観を壊すきっかけにしてほしい。
ナイキの屋外広告。ランニングシューズ「ナイキ フライニット」の売りである、柔軟性と軽さを表現するため、屋外広告看板でクツを編み上げるさまをリアルタイムに見せるという企画。商品名にもかかっている。