「これ、なんで買ったんだろう?」購買の最後の一押しをひも解く
『販促会議』の好評連載「『買う』5秒前」をまとめ、加筆した本、『買う5秒前』が2月に発売になりました。私たちの日々の買い物の多くは、最初から計画されたものではありません。多くは買う直前に正体不明の何者かに背中をドンッと押されてものを買っている─。そんな未知なる購買動機を解き明かしたのが本書。発売を記念し、著者の指南役 代表 草場滋氏にインタビューしました。
買い物の決定権を握る「5秒前」その正体は?ヒット現象から読み解く消費者インサイト。
『販促会議』の好評連載「『買う』5秒前」をまとめ、加筆した本、『買う5秒前』が2月に発売になりました。私たちの日々の買い物の多くは、最初から計画されたものではありません。多くは買う直前に正体不明の何者かに背中をドンッと押されてものを買っている─。そんな未知なる購買動機を解き明かしたのが本書。発売を記念し、著者の指南役 代表 草場滋氏にインタビューしました。
『第三の男』という映画をご存じだろうか。第2次世界大戦直後のウィーンを舞台に、名優オーソン・ウェルズの存在感が光る、映画史に残る傑作だ。
2014年2月、六本木にニューヨーク生まれの人気店「ウルフギャング・ステーキハウス」がオープンした。同店で提供される牛肉はアメリカ農務省の格付けで最上級と認定された「プライムグレード」。それを専用熟成庫で28日間ドライエイジングすることで、軟らかな肉質と、アミノ酸による旨味成分が豊富な赤身の熟成肉となる。
この秋、全国の大学の学園祭では、恒例のミスキャンパスのコンテストが各所で行われた。
ネームボトルキャンペーンは、“誰か大切な人のためにコーラを買う”という新たな需要形態を生みだした。
現代人は情報の洪水の中で生きている。買いものひとつとっても膨大な選択肢がある。とはいえ、人が使える時間は昔と変わらず1日24時間。商品を売る側にしてみれば、その選択肢に入れてもらうだけでも大変だ。それは、限られたスペースのコンビニの棚に商品を置いてもらうようなものである。
プロ野球の巨人戦のテレビ視聴率の低迷が叫ばれて久しい。かつてはゴールデンタイムで20%台を稼ぐ優良コンテンツだったのに、2001年ごろから徐々に数字が低下。06年からは中継する試合数も減り、今や年間20試合程度。視聴率も5~6%台である。
人類の貨幣の歴史は4500年前の古代メソポタミアに始まると言われる。当時の貨幣は銀。東西文明が交わるかの地で、人々は銀を介してさまざまな物品を購入したという。以来、人類は今日まで「買う」という行動を謳歌している。だが、長い年月を経るうち、次第にそのマインドは多様化していった。