デザイナーが環境問題のためにできること
デザイナーやアートディレクターの視点から循環型社会を実現するために何ができるだろう。「自然と健やかさ」や「社会課題」といった軸を元に仕事をしている清水彩香さん、経営に寄り添いクライアントをサポートする八木彩さん。2人の視点から、今考えていること、実践していることを語ってもらった。
本来、捨てられるはずだったものに新たな価値を付加する「アップサイクル」という手段がさまざまな事業体においてスタンダードとなっている今。デザイナー、クリエイターによる多様な価値提案が生まれています。プロダクト自体のデザインや参加性を高める体験設計などに取り組んでいるクリエイターや事業者などの声から、「ものを創り出す」のその先にある、循環する社会をデザインする方法を考えていきます。
デザイナーやアートディレクターの視点から循環型社会を実現するために何ができるだろう。「自然と健やかさ」や「社会課題」といった軸を元に仕事をしている清水彩香さん、経営に寄り添いクライアントをサポートする八木彩さん。2人の視点から、今考えていること、実践していることを語ってもらった。
亀田製菓は2024年5月から、米菓の製造過程で発生する副産物を再利用するアップサイクルプロジェクトを進めている。第一弾として制作したのは「おこめ名刺」。全従業員に配布し、プロジェクトの浸透を図っている。
明治が2022年から進める「ひらけ、カカオ。」の取り組みでは、チョコレートに使われるカカオ豆を包むカカオフルーツのアップサイクルを模索している。23年からは、「衣食住」の側面からアップサイクルしたプロダクトを展開。価値化に取り組んでいる。
トータルビューティーカンパニーのuka(ウカ)は2024年7月、「リジェネラティブ グッド」と題したヘアケアシリーズを新たに立ち上げた。髪だけでなく、自然や地域の経済にとってもリジェネラティブ(=再生型)なモデルを立ち上げている。
着られなくなった子ども服は意外と廃棄されてしまうことも多い。「子ども服の廃棄を減らしたい」そんな思いでゴールドウインが主宰する“サステナブル・レーベル”「GREEN BATON」。要らなくなった服をポイントで買い取り、修理を施してリセールに繋げている。
2025年2月16日まで、「21_21 DESIGN SIGHT」で「循環」をテーマとした企画展が開催されている。その名も、「ゴミうんち展」。この「ゴミうんち」という新たな概念は世の中に何を問いかけているのだろうか。展覧会ディレクターのひとりである佐藤卓さんに話を聞いた。