クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に活かしているのか。今回は、報道写真をもとに鉄粉を用いた版画を制作する版画家の田中唯子さんです。仕事や人生に影響を受けた本について聞きました。
『骨狩りのとき』
エドウィージ・ダンティカ(著)、佐川愛子(訳)(作品社)

2025年に日本で生きている私とは、時代も国も文化も違う人々の物語です。ですから、この物語の情景を私が正確に想像できているのか、正直自信が持てません。ただこの本を読み終えたとき、この物語に登場した多くの人々のことを忘れたくないと思いました。…
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