円熟期における芸術観を明らかにする初の試み
ル・コルビュジエ
諸芸術の綜合 1930-1965
建築家のル・コルビュジエは、自身の活動後期において、建築の指揮のもとで絵画や彫刻をつなぐ試みを「諸芸術の綜合」と言い表した。それは、統一や調和、普遍的法則の理想主義に導かれた彼の芸術観全体を示すスローガンでもあった。
本展は、1930年代以降に手がけた絵画、彫刻、素描、タペストリーのほか、彼が求め続けた新しい技術の芸術的利用や後期の建築作品も併せて紹介。また、レジェ、アルプ、カンディンスキーといった同時代を生きた先駆的な芸術家たちの作品を対峙させることで、当時の芸術潮流における彼の立ち位置も浮かび上がらせている。
ゲスト・キュレーターにはドイツ人美術史家ロバート・ヴォイチュツケ氏を迎え、会場構成は建築コレクティブ「ウルトラスタジオ」が手がけた。
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