ランドセルの老舗であるセイバンが展開する自社ブランド「+CEL」が、表参道にフラッグシップストア「+CEL HOME STORE」をオープンした。どんなお店で、どんな世界観を表現しているのか。ブランディングを手がけた福田春美さんの話を聞いた。
ランドセルの老舗が興した「+CEL」のブランディング
福田さんは、ブランディングディレクターとして、ホテルやプロダクト、企業のブランディングを手がけていて、一度、お会いしたいと思っていた。オフィス兼自宅に伺ったのだが、リビングとキッチンが一続きになっている空間に、素敵な家具や置物、器やキッチン道具、書籍などがぎっしり――人が慈しんでつくったものが、それぞれの気配を背負って並んでいる。気持ちがくつろげる空間だった。
丁寧に淹れてくださったお茶を前に、「+CEL」についての話が始まった。「+CEL」は2023年春にセイバンが興したブランドで、福田さんはブランドをゼロからつくるところから関わった。…